内容説明
六年半前の月蝕の夜、美島夕海の姉・紗月が惨殺された!―夫の明日香井叶ではなく、双子の兄・響を伴い、鳴風荘を訪れた深雪。再会した友人たちの中には、死んだ姉そっくりに変貌した夕海の姿が…。その夜、再び不可解な殺人事件が勃発する!犯人は何故、死体の髪を切って持ち去ったのか!?著者が初めて「読者への挑戦」を付した長編本格推理の傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yu。
36
叶(カナウ)と深雪が出逢うキッカケとなった殺人事件が起きたのは六年半前‥ それが再び彼らの前で起ころうとは。。前作だと二人の結婚後の話だったが、本作は出逢いから現在に至るまでの流れが愉しめ、また刑事役もすっかりと板についた兄 響(ヒビク)という個性的なキャラが、愛と憎悪が渦巻く探偵劇を大いに盛り上げるシリーズ第二弾。。(やはり)おもしろい!!叙述に継ぐ叙述で読み手を翻弄させる著者の目論見にまんまと乗せられてしまう(●´ω`●)ゞ2018/11/05
マッちゃま
30
前作から積んで10年以上(苦笑)実にタイトルの通り「殺人方程式」なのです。作中に出てくる人物、館、物品にとデータが提示されており推理の材料となります。読み終えて思うのは「ああ〜実に推理に必要の無い事は少なかったなあ」でした。物語性がなかったって訳ではなく「アレも推理の鍵だったのね」みたいな感じ。そう考えれば自分の目は節穴で、僕がなりたくてもなれない職業は名探偵だとシッカリと思い知らされましたわ。次作、出たら必ず読みます。あとがきも面白かったですよ。2019/12/26
たか
23
「殺人方程式 シリーズ」第2作。月蝕の夜、明日香井叶は殺人事件を目撃する。相澤深雪と美島夕海は夕海の姉の紗月が殺害されているのを発見する。それから6年半後、深雪は夫の叶の双子の兄、響と共に「鳴風荘」を訪れ死んだ姉とそっくりに変貌した夕海と再会する。その夜、殺人が·····。 今作は「読者への挑戦」があるが、犯人の見当がついても完全な姿が見えないのがもどかしく悔しい。明日香井兄弟の今後の活躍を「作者への挑戦」とし、次回作への期待をここに付与しておく。 本格推理小説 ~読者への挑戦状~。 ★★★★✩ 4.02021/02/22
MATHILDA&LEON
21
『殺人方程式1』の続編となる今作は、前作よりも更に面白みのある展開となっている。ホワイダニットがテーマとなっているが、読者への挑戦が付されていることから、まるで自分が探偵のような気分になれる。エラリークイーンの作品のように全てが提示されているので、頑張れば『どうしてこの状態になったか』が導き出すことができるであろう。私は途中までしか答えが出せなかったが、楽しんで読むことができた。まさに本格ミステリーだ。2017/04/12
ステビア
21
堅実な本格でしたゾ。2014/12/07