Kappa novels
浦島太郎の真相―恐ろしい八つの昔話

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  • サイズ 新書判/ページ数 231p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334076542
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

ここは「森へ抜ける道」という名の日本酒バー。常連の僕・工藤と山内、マスター・島の「ヤクドシトリオ」は、今夜も益体もない話に花を咲かせている。私立探偵である僕が、どうしても謎が解けない殺人事件のことを話すと(というか、山内とマスターが勝手に話してしまうのだ)、同じく常連の美人大学院生・桜川東子さんは、上品にグラスを傾けながら、なぜか日本のお伽話になぞらえて鮮やかな推理を展開する―驚嘆、そして思わず納得。『九つの殺人メルヘン』に続く、珠玉のバーミステリー。

著者等紹介

鯨統一郎[クジラトウイチロウ]
1998年、『邪馬台国はどこですか?』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

チアモン

58
ハハッ。とても面白かった。よく、ここまでみんなが知っている昔話、おとぎ話を新解釈で謎解きに繋げることが出来るなぁと思った。また興味深く、気軽に読めた。厄年トリオの会話部分は、ちょっと年が上目なのでいまいち良く分からない部分もあったが、鯨統一郎氏の作品を何冊か積読しているので、少しずつ読み進めて行こうと思う。2019/11/21

とも

55
★★★☆ほんとうに、不思議で面白い作家。この作品は日本の代表的な昔話8編を題材に、昔のスポーツやテレビ番組と殺人事件を無理矢理組み合わせた短編集。昔話の読み解きは「邪馬台国は~」ほどではないものの、説得力あり十分楽しめる。大した娯楽作品である。2015/03/20

ばりぼー

49
桜川東子シリーズの第2作。今度は日本のお伽話になぞらえた事件ですが、もうミステリ部分などはどうでも良くなってます。お伽話の新解釈も、前作のグリム童話程の説得力がなくパワーダウン。ただ懐古趣味の雑談部分は絶好調で、テレビアニメ、映画、スポーツ、時代劇、ホームドラマ、お笑い、フォークソング、ラジオ深夜放送をテーマに膨大な無駄知識を披露してくれます。東京ボンバーズのヨーコとケイコだとか、伊勢正三の伝説の二日間だとか、同世代の者には感涙もののネタばかり。「昔話は自己の確認作業」という締めくくりに納得のナイスです。2014/11/27

ぜんこう

26
桜川東子さんが日本酒バー〈森へ抜ける道〉で事件を昔話(浦島太郎/桃太郎/カチカチ山/さるかに合戦/一寸法師/舌切り雀/こぶとり爺さん/花咲爺)に例えて解決する連作短編。 バーのマスターも含めたヤクドシトリオのおっさん3人の懐かし話が僕にはツボ(たぶん同じ年代か?)。 同じバーで同じメンバーでの本書の前の『九つの殺人メルヘン』も読んでみたい。 でもマスターが〈スリーバレー〉のバーテンだったというのには気づきませんでした。機会があったら「邪馬台国はどこですか?」からのシリーズも再読してみようかな。2019/06/12

ちょん

20
昔読んで話に全くついてけず諦めていましたがやっと読了。独特な連作短編で謎解きが始まる前にアニメやラジオやドラマ、時代劇やらなんやらの小話が毎回テーマを変えて入るのですが…自分の興味のない話を聞かされるほどつまらないことは無い(笑)でも昔話の真相は面白かった、マスターの合いの手も毎回笑ってしまった。小話さえなければ本当に好きな本(笑)2023/02/15

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