内容説明
明峰寺学園高校一年生の津島海人は、一学年上の憧れの先輩・武藤類子とともに、学内で起こった難事件に立ち向かう!…ところが、犯人ではないかと疑われたり、見当はずれの推理をしたり、肝心なときに遅刻したり、もうさんざん。それでも、海人は事件に挑むのだ。類子にいいところを見せるために、そして、あの怜悧な頭脳を持った、にっくき恋敵・牧場智久におくれを取らないために!痛快学園本格ミステリ決定版。
著者等紹介
竹本健治[タケモトケンジ]
1954年、兵庫県生まれ。東洋大学哲学科中退。1977年、雑誌「幻影城」にて『匣の中の失楽』を連載開始し、デビュー。複層的な構造とペダントリイを駆使したアンチミステリや幻想小説、ホラー小説の傑作を多数著す一方、牧場智久・武藤類子を探偵役に配した端正な本格ミステリでも、高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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空猫
17
智久・類子コンビだがゲーム三部作とは全く異なる。あとがきで説明されるが,これはもともと故・東海洋士ほか新人2人が少年誌連載用のマンガ原作として準備し未完成に終わったもので,竹本健治オリジナルではない。生徒や教師,警察の振る舞いにリアリティが皆無なうえ,一貫性もなく,漫画誌ミステリ作品の悪い面ばかりが目立っているのが残念。類子に一目惚れの片思い少年ウミヒトくんの狂言回しっぷりだけは良いのだけれど,彼はこの巻のみのフィーチャーの模様。脇役に魅力的キャラがいるという点は竹本作品らしいといえなくもないか。2017/11/08
cinos
14
普通に学園ミステリで逆に驚きました。放送室の密室、舞台上での殺人、そして内蔵を持ち去った犯人と、ミステリしてます。内蔵を持ち去るホワイダニットがなるほどでした。2018/08/18
ひなきち
8
学園ミステリー。いろいろ…つっこみたいところ…ありましたが、面白く読みました。日テレ土曜9時枠でドラマ化!される日が来るかも…?(´∀`)牧場シリーズまた読みたいです。2016/07/22
うみ
7
無性に読みたくなって書棚の奥から発掘した。うん。この学校怖い💦 殺人事件おきすぎ💦 思えばこれが智久くんと類子ちゃんとの出会いの1冊。その前の2人が活躍するのも読みたいんだよなあ。再版されないかなあ。2021/12/02
hirayama46
6
うーむ……。牧場智久ものの短編集ですが、いままでのシリーズに比べるとだいぶ弱いかな、といった印象。謎もトリックも小粒。「遅れてきた屍体」は不可思議な犯行方法が印象的ですが、この解決は……。シリーズファン向けの作品集でしょうか。2017/05/09