内容説明
蛇王の眷属、有翼猿鬼、鳥面人妖がパルスに現れる!国王アルスラーン統治下の王国には、闇が忍び込もうとしていた。ミスル国で客将軍クシャーフルと名乗り雌伏するヒルメスは、ミスル国王に献上される美しき孔雀姫・フィトナと運命的な出会いを!ヒルメスを野望に誘う彼女の腕には謎の銀の腕輪が…。魔の山デマヴァントに閉じこめられたクバードらの危機ははたして!?アルスラーン、ダリューン、ナルサスらのもとにも、魔軍の足音が忍び寄る!!超絶ヒロイックファンタジー小説、戦慄の書下ろし最新作、ついに刊行!新たなパルスの歴史が、動きだす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナルピーチ
131
久々に登場したボダン主教であったがその幕切れは呆気なかった。個人的にもうちょっとギスカールを掻き回して欲しいキャラだったのに残念…。そんな折、銀の腕輪を身に付ける三人の娘が各国で登場する。その腕輪は王族に近しい存在の人間が本来持つべき腕輪。この三人の役割とは?これまた気になるところ。一方でクバート率いる軍勢は閉じ込められた洞窟内で魔軍の襲撃を受け、攻防の末、撃退に成功しペシャワールへと帰還する。いよいよ本格的に魔軍達との戦いが幕開けとなるか。2021/02/10
扉のこちら側
73
2016年156冊め。1~10巻を文庫版で一気読みして、半年ぶりに手に取ったこちら。アルスラーン達の「心あたたまる」会話ににやつく一方で、ヒルメスは相変わらずドラマチックな展開を迎えている。誰がどういう形で蛇王側に傾いていった/いくのかが気になる。 2016/03/06
おかむー
64
この巻からノベルズ書き下ろしの本作は、珍しく大規模な合戦のない対魔族がメインな展開。『よくできました』。対魔族との本格的な戦いの序章なのでやむをえないけれど、戦記モノ要素が少なくてちょっと爽快感に欠けるのが正直なところ。むしろミスルで運命の女感たっぷりのフィトナとの出会いから国盗りを本格化させるヒルメスがすごいわくわくするんですが( ゚∀゚)。「俺はアルスラーンの下にいても、実力で万騎長ぐらいにはなれるはずだ」この言葉がヒルメス自身からでるとは驚き、オトナになったねぇ。次巻ペシャワール攻防戦がメインかな?2014/09/01
まりも
61
カッパノベルス版の6冊めは、人類の敵である蛇王の眷属たちが遂にその姿を現し、パルスの人々に襲いかかる話。なかなか複雑な事になってきましたね。第一部と違ってファンタジー色が強すぎる気もしますが、勢いのある展開は変わらないので最後まで楽しませていただきました。各国の動きだけじゃなく、蛇王とも戦わなきゃあかんとか、アルスラーンの激動の人生はここからが本番ですね。銀の腕輪の持ち主が全員登場したのは良いけど、癖が強すぎて好感抱けなかったのは残念。作者さんは癖の強い女の子が好きなのかな?とりあえず次巻も楽しみ。2015/09/29
藤月はな(灯れ松明の火)
41
ボダンの処刑方法は彼奴が万騎長、シャプールやエクバターナ、マルヤムでやったことを考えるとまだ、手温いように思えるけど、想像するとグロかった…。そしてパラフーダがやっとドン・リカルドと証明されましたが、ルシタニア時代を考えると彼はパラフーダとして生きていた方が幸せなのかもしれません。一方、ヒルメスたんは国盗りを一緒に画作できる烈女、フィトナと出会いました。フィトナの性格は嫌いじゃない、寧ろ、好きな方!!本当にここまで来たらミスルの国盗りを是非、成功させて欲しい。そうでなきゃ、ヒルメスたんが報われないよ…2015/08/01