内容説明
ミステリアス学園ミステリ研究会、略して「ミスミス研」。ミステリは松本清張の『砂の器』しか読んだことがない新人部員の湾田乱人が巻き込まれる、怪事件の数々。仲間からのミステリ講義で知識を得た湾田が辿り着く、前代未聞の結末とは!?かつてない挑発に満ちた、鯨流超絶ミステリ、遂に登場。
著者等紹介
鯨統一郎[クジラトウイチロウ]
1998年、『邪馬台国はどこですか?』(東京創元社)でデビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ばりぼー
48
ミステリアス学園ミステリ研究会、通称ミスミス研の新入部員で、松本清張「砂の器」しか読んだことがない湾田乱人が、部内の事件を通して本格ミステリについて学習していく連作短編集。「本格ミステリの定義」「トリック」「嵐の山荘」「密室講義」「アリバイ講義」「ダイイング・メッセージ講義」「意外な犯人」の全7話で、国内外のミステリの歴史を俯瞰することができます。超絶ミステリを謳うには明らかに書き込み不足、ミステリ談義に的を絞ったエッセイで出した方が、スッキリ楽しめたのでは。資料としては時々読み返したくなります。2014/10/17
takaC
43
第2話「トリック」タイトルページ(p43)の顔写真の女性(西村純子?)は和久井映見かと思ってた。2014/07/02
そうたそ
19
★★★☆☆ 鯨さんの本格ミステリ講義が読みたくて読んでみた。だから作中での事件とか、トリックとかは正直言って個人的にはどうでもよかった部分。なかなかわかりやすく本格ミステリについて講じられていてそれだけでも読む価値はあるんじゃないだろうか。肝心の作中での事件については何だか屁理屈をこねまわしているだけのような印象しかしないし、納得できたようなできないような感じ。よく思いつくよな、とは思うけど結果としては事件そのものが蛇足としか感じられなかった。本格ミステリ講義一本に絞った作品にしても良かったのでは。2014/01/13
たなと
6
ミステリアス学園に入学した湾田乱人はミステリ研に入会し。。1話ごとに話がマトリョーシカのようになっていくのが面白い。最終話はちょっと微妙だけど、ミステリの歴史が良くわかって面白かったー。いろいろなミステリ用語の定義も出てきて、ミステリ入門書として重宝します。2012/10/11
★ルミカ★
5
「冒頭の一行で、内外名作ミステリすべての真相を明かしています」という前書きから始まり、古今東西のミステリーの歴史を解説してくれます。 謎とかトリックよりそっちの方が面白く、読みたい本が増えます(笑) ラストは賛美両論ありますが、う~ん。哲学みたい・・・。 ミステリーの流れなんかが分かって良かったです。2012/12/15