内容説明
パリ警察が誇る名予審判事、シャルル・ベルトラン。悪魔的推理力を誇る彼に、ライン川流域の古城『双月城』で起きたある事件の捜査依頼が。不気味な伝説を持つこの城はカレンとマリア、双子の姉妹が城主をつとめていた。ベルトランが城を訪ねる直前、密室であった城内の『満月の部屋』で、首と両手首を切り取られた無惨な死体が発見された!死体はカレンかマリア、どちらかのもの…。ベルトランの好敵手、ベルリン警察のストロハイム男爵も登場、熾烈な推理合戦のなか、新たな惨劇が。
著者等紹介
加賀美雅之[カガミマサユキ]
1959年生まれ。千葉県出身。小学生の頃より内外の推理小説を耽読し、会社勤めのかたわら光文社文庫の「本格推理」シリーズに作品を発表。現在に至る
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感想・レビュー
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四弦桜
19
ドイツの古城で起きる連続密室殺人。双子の姉妹に首と両手の切断された死体。これぞ本格ミステリ✨面白かったです‼️ 巻末の加賀美先生のあとがきで胸が締め付けられた😢 続編も読みたいが手に入れるのが容易ではない。どこかの出版社さんが復刊して下さる事を切に願います。2023/07/03
y yoshi (イツモ ホンヲ ハナシマセンデシタ)
9
シリーズ1作目。『』が多く出てきて少し読みにくかった。『髑髏城』ベースに『悪霊の館』と『人狼城の恐怖』を足して2で割った感じ。うまく書けないので読んで確かめてください。2019/09/16
ホームズ
5
バンコランを思わせるベルトランのキャラクターが好きです(笑)トリックが絵で説明されてるのがわかりやすくって好きです(笑)
通りすがりのブッカー
2
やや強引な展開があるものの、スケールの大きさや緻密なプロット力には驚かされた。個人的には傑作だった。こてこてな材料を使っているのに、あくは濃くない。読みやすい文体に、分かりやすい説明。ただ、肝心なところで、描写不足というのはあった。それでも、本著の魅力は損なわれない。城に秘められた真実に動機を絡ませた点は大満足。なぜ、これが不評?…というのが個人的な感想。次作を読みたいぐらいの作品。2012/11/08
えりり
2
ベルトランが推理するから、パットの推理の部分はいらないような……。あれだけ人が死んでて、犯人も分かってるのに「未解決」ってなったことにモヤモヤ感。トリックも図での説明がないと分かりにくい。2012/05/26