内容説明
異常気象で連日霧の立ちこめる東京・世田谷区では、少女誘拐未遂事件が多発していた。武藤類子がパソコン売場を通りかかった時、少女たちが「何よこれ!」と騒いでいる。ディスプレイを見ると「悪魔の警告!」という文字が浮かびあがり、続いて殺人を予告する奇怪な文面が出現。次の日、天才囲碁棋士で類子のB・F牧場知久の周りでも異変が生じた。対局相手の桃井4段が失踪したのだ。さらに世田谷区では12歳の少女が次々と殺されて。桃井の失踪と殺人事件の関連は。智久と類子が挑む連続少女殺人事件の驚愕の真相は?本格推理の鬼才が放つ戦慄のサスペンス&推理書下ろし傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
cinos
14
霧が立ち込める中での美少女殺人事件。パソコン通信にオタクにヤオイという世界が扱われています。天才囲碁棋士智久君に強敵が登場。2018/06/26
hirayama46
4
90年代初頭、まだWindows95がなかったころのパソコン通信や、当時のやおい(小説内ではヤオイ表記なのも時代を感じさせます)事情なんかも書かれていて、ちょうど手に届く懐かしい時代を感じさせて楽しかったです。智久のライバル(?)である桃井のキャラクターも面白かったですね。昔のオタク、いまのオタク。2016/11/09
宇佐見
2
非常にリーダビリティが高く、魅力的なキャラクターを楽しむことができた。真犯人は何とも言えない人物だったため肩透かしだったが、クライマックスのドキドキ感を含め満足な出来。覇王戦の行方はいかに。。★★★★☆2023/04/15
ミガーいち
1
霧が深い日は怖い。星42018/06/21
しろ
1
☆5 現代社会の闇を早くから的確に見抜いていた作品。推理というよりサスペンス風だった。それでもかなり論理的なプロットの上でサスペンス風に仕上げた感じ。それにしても犯人の動機や行動が怖い。2009/09/02