出版社内容情報
山本博文[ヤマモト ヒロフミ]
内容説明
天皇を知れば、日本史がわかる。国家が見える。東京大学史料編纂所の名物教授による、画期的な天皇史。生前退位を知るために今、押さえておきたい一冊!
目次
序章 神話時代の天皇
第1章 飛鳥・奈良時代の天皇
第2章 平安時代の天皇
第3章 鎌倉時代の天皇
第4章 南北朝・室町時代の天皇
第5章 戦国・安土桃山時代の天皇
第6章 江戸時代の天皇
第7章 近代の天皇
終章 日本国と天皇
著者等紹介
山本博文[ヤマモトヒロフミ]
1957年、岡山県生まれ。文学博士。東京大学史料編纂所教授。日本近世史を専門とし、史料を丹念に掘り起こしながら、新しい江戸時代像を提示し続けている。ベストセラーとなった角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』(KADOKAWA、全15巻)の監修も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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てつ
44
天皇を中心とした日本通史。読みごたえあり。2017/10/07
Nat
38
図書館本。天皇125代と共に日本の歴史を考えた。このところ世界史に興味をもって本を選ぶことが続いていたが、昭和天皇と大正天皇の本を読んで、久しぶりに日本の歴史を振り返りたくなり、この本を手にとってみた。歴代の天皇と共に日本史を思い出した。また、信長や秀吉、家康と天皇の関わりなどを新たに知ることができた。2021/12/08
Kentaro
36
明治時代には、日清・日露の両戦争に勝利し、産業革命も実現したことで、日本は近代国家となり、欧米列強に肩を並べる大国となった。こうした中で、明治天皇はカリスマ的君主として、国民の信頼を集めることになった。明治天皇が崩御し、病弱な大正天皇が即位すると、天皇の権威は低下した。大正デモクラシーという民衆の力の伸張は、大正天皇という個性とも密接に関係するものであった。 大正天皇の晩年には、皇太子の裕仁親王が摂政となり、政務を代行した。そして大正天皇崩御を受け、裕仁親王は昭和天皇となった。2021/01/30
しゅん
12
天皇を軸にした日本史で、権力中枢と天皇の関係性の変化が興味深い。天皇の力がまだ強かったと思われる平安時代でも藤原氏から蚊帳の外の扱いをされてしんどかったとか、歴史の授業で教えてもらうことのない記述が多く、とても参考になった。王位をかけた争いが血で血を洗う陰惨なものだったのはヨーロッパと(おそらく他の地域とも)変わらないんだな。天皇それぞれの人格が政治に影響を及ぼすという考えたら当たり前のことを実感。人格にかかわりなく構造として成立していると思っていたけど、そう簡単な話ではないようだ。2019/02/28
hiyu
10
初代神武天皇から、皇位継承を踏まえた非常に興味深い内容であった。知らないことが多いだけでなく、用語の意味も分かりやすく示されていた。最後の「日本人と天皇」の話が印象深かったかな。参考文献も折に触れて眼にしたいものと感じるものであった。2020/12/11