光文社新書<br> すべての経済はバブルに通じる

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光文社新書
すべての経済はバブルに通じる

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  • サイズ 新書判/ページ数 244p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784334034665
  • NDC分類 338.1
  • Cコード C0233

出版社内容情報

なぜ、プロ中のプロであるヘッジファンドが、バブル崩壊から逃げ切れなかったのだろうか。バブルと分かっていて投資し、逃げようともしなかったのはなぜだろうか。それは、プロであればこそ、ぎりぎりまでバブルに乗らなくてはいけなかったからなのだ。ライバルであるほかのプロがバブルに乗っているときに、自分だけ降りてしまえば、利益が減り、ライバルに負けてしまう。プロとして、出資者からの資金獲得競争に勝つためには、バブルの間だけのことであっても、ライバルより多くの利益を上げなければならなかったのだ。

【目次】
第1章 証券化の本質 
第2章 リスクテイクバブルとは何か
第3章 リスクテイクバブルのメカニズム 
第4章 バブルの実態――上海発世界同時株安 
第5章 バブル崩壊1――サブプライムショック 
第6章 バブル崩壊2―― 世界同時暴落スパイラル
第7章 バブルの本質 
第8章 キャンサーキャピタリズムの発現――21世紀型バブルの恐怖

内容説明

なぜ、サブプライムローンは世界的な金融危機を招いたのか?なぜ、ジャンク(くず)と呼んでもよいようなサブプライム関連の金融商品に、欧米の投資銀行やヘッジファンドなど世界一流の投資家たちが殺到したのか?なぜ、サブプライムショックの際に、日本の株価が最も暴落したのか?なぜ、バブルは繰り返されるのか?―多くの投資家がリスクに殺到するがゆえに生じる、新時代のバブルの正体を、気鋭の学者であり、個人投資家でもある著者が、アカデミックな成果を中心に、著者自らの投資体験も含めて分析する。

目次

第1章 証券化の本質
第2章 リスクテイクバブルとは何か
第3章 リスクテイクバブルのメカニズム
第4章 バブルの実態―上海発世界同時株安
第5章 バブル崩壊1―サブプライムショック
第6章 バブル崩壊2―世界同時暴落スパイラル
第7章 バブルの本質
第8章 キャンサーキャピタリズムの発現―二一世紀型バブルの恐怖

著者等紹介

小幡績[オバタセキ]
個人投資家として積極的に投資し続ける行動派経済学者。株主総会やメディアでも積極的に発言。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現財務省)入省、’99年退職。2001~03年一橋経済研究所専任講師。’03年より現在、慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應ビジネススクール)准教授。’01年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

岡本正行

39
 経済、特に、今も私自身、株式投資で私にとっては、大変な大金、ポケットマネーで、借金ではないものの、非常に気になっているお金である。実利、勉強、興味いろいろな要因がある。たままた株価は乱高下して、いわゆる損している状態にはある。大暴落、すべてが紙切れになるか、そういう瀬戸際である。リーマンショックがかなり以前になり、みんな記憶になくなったように振舞っている。現実には、過去にこだわっていられないだけで、その恐怖や強烈な懸念は限りないと思う。ほとんどの投資家が損をすると思いながらも抜けられない心理がある。2023/10/29

佐島楓

20
「21世紀型バブル」の構造を、投資家の視点から解析した本。サブプライムについては、どういう経緯で膨らみ始めた問題なのかが平易に書いてあり、わかりやすかった。投資家の心理分析という点では、著者自身が個人投資家ということで、かなり詳しく書き込んであるのが印象的だった。2013/05/12

baboocon

18
まえがきで「お金が殖える理由はねずみ講であり資本主義の本質」だと言い切っていて、ある意味身も蓋もないが、証券化の本質やサブプライム問題にみられた「リスクテイクバブル」のメカニズムについての説明は面白かった。後半の2007~2008年3月にかけてのバブルとその暴落についての説明は正直くどい。この本の初版が出たわずか一ヶ月後にそれまでの暴落がかわいく思えるほどの大暴落が起こったことは、この本の価値を低めるものではないと思うが、それでもある種の皮肉を感じてしまう。2010/12/23

HoneyBear

13
小幡博士はハーバードで経済学博士論文を書かれた秀才。すごく厳密な議論も得意な方だと思うが、この本は少し迎合しすぎたかも。仮説や事例ばかりで、リスクテイクバブル発生のメカニズムに関する実証やデータからの発展的な考察が少なかったのが少し不満。主観や飛躍が多々混じっているかなという印象も。ただ、それぞれの(厳選されたであろう)事例はすごく面白いし示唆に富んでいて、知見を得るところが多かった。2014/01/04

中島直人

10
バブルであることは、市場に参加しているもの全員が認識している。しかしながら、運用者と投資者が分離した現代の金融資本主義では、運用者はライバルに勝つためにバブルに参加せざるを得ない。バブルと分かっているため、相場は必ずオーバーシュートしバブルとなる。分かりやすく納得出来る論旨。2016/09/25

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