内容説明
二〇〇〇年、南北首脳による初めての会談は歴史に新たな一ページを刻んだ。朝鮮半島は、一九四五年、日本の植民地統治からの解放後に「分断」され、一九五〇年から三年間に及んだ朝鮮戦争によって四〇〇万人が犠牲となる「民族の悲劇」を経験し、不信と敵対のなかで激しく対立してきた。しかし、「特殊な関係」のなか、南北の対話は、政治、経済、軍事、スポーツなど、さまざまなレベルで行われてきたことは意外と知られていない。本書は、動き始めた「来るべき時代」へ向けて、南北が「敵対関係」から「統一のパートナー」へと変わりつつある現状を描き出す。新しい「統一のかたち」は日本と世界に何を投げかけるのか―。
目次
第1章 分断と会談(南北対話から見た分断史;統一方案の提案合戦;引き裂かれた人たち;工作員たちの休戦ライン)
第2章 支援から見る統一コリア(実践的な統一運動;南北経済共同体へ)
第3章 反共教育から統一教育へ(教科書のなかの北朝鮮;文化としての反共;統一世代;敵から友へ―変化する「分断もの」)
第4章 統一の新しいかたち(脱民族化する統一;統一とコリアン・ディアスポラ;すべての人にすべての意味になるものに)
第5章 統一コリア、そして日本
著者等紹介
玄武岩[ヒョンムアン]
1969年生まれ。韓国済州島出身。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院情報学環助手を経て、北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授。専攻は社会情報学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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樋口佳之
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