内容説明
ぼくたち虹川小学校の四年生は、栗の木特別支援学校で交流授業をすることになった。でも、特別支援学校って、いったいどんな学校で、どんな子たちが通っているんだろう。事前学習で、はじめておとずれた特別支援学校は、ぼくにとって、おどろきの連続だった―。
著者等紹介
横田明子[ヨコタアキコ]
1957年、東京都生まれ。学習院大学文学部卒業。ニッサン童話と絵本のグランプリ、童話部門大賞受賞作『ば、い、お、り、ん』(BL出版)でデビュー。『四重奏デイズ』(岩崎書店)で第4回児童ペン賞少年小説賞を受賞。江東絵本同好会講師。日本児童文芸家協会会員
くすはら順子[クスハラジュンコ]
1960年、福岡県生まれ。絵本作品多数。日本児童出版美術家連盟会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
72
児童書。虹川小学校4年生は栗の木支援学校交流授業をすることになっている。事前学習で、はじめて支援学校を訪れたぼくは、同じ4年生なのに突飛な行動をする子たちに驚く。一緒に行った前田さんと小島さんは「やっぱりふつうじゃないよ。ねぇ?」と言うが、りょうまは「そうやって区別するから、ふつうじゃないなんて言葉がでてくるんだ」と言う。ふつうって何?一生懸命に文化祭の練習をする4年生に違い はない。手をつないで、微笑みあえたらいいね。2020/10/22
白雪ちょこ
19
特別支援学校へ見学に行くことになった、主人公のわたる達。 前田さんや小島さんのように、障害のある子が急にパニックを起こしたり、突き飛ばされたりしたら、とても怖いと思ってしまうのは当たり前。 大人のように理解があればいいが、どうしても「普通であること」に注目してしまうのが小学生。 りょうたのように「こうたは、こうたなんだから」と受け止めてくれる子もいたらいいのだが、現実は甘くない。 だいたいが、どうしても冷たい目で見てしまう。 みんなが頑張って発表会をした時は、わたるくんと同じように私も胸が熱くなった。2023/08/16
杏子
17
特別支援学校との交流で、支援学校を訪問した4年1組の子どもたちが、支援学校の子どもたちとの違いに驚くが、子どもたちそれぞれの関わりを通して、見かけはかなり変わっていても支援学校の子どもたちも、一生懸命にやっているんだ、ということがわかって、自分たちも負けずにリコーダーの練習を頑張っていく。発表会の様子が目に浮かぶような終わり方だった。こういう話は必要。2019/08/02
ケ・セラ・セラ
14
特別支援学校との交流授業の事前学習に行った小学4年生のぼく。自分と同じ学年なのに好き勝手しているように見えて、戸惑うばかり。勤務校には支援学級があり、クラスにはダウン症やアスペルガーの子どももいます。時にあれこれトラブルがあっても、それが自然と受け止める関係になる。当たり前の環境が必要だと思います。2019/07/22
おはなし会 芽ぶっく
9
第46回 北海道指定図書 中学年 虹川小学校の四年生と、栗の木特別支援学校で交流授業について書かれています。特別支援学級との交流学級は、わが町でもありますが、知っている子ども同士ではない交流ってどうなんでしょうね?友だちになれる子はいいのですが、無関係でいたい、嫌だ、など様々な感情があるでしょうね。子どもたちに伝えたいことですが、いいところだけを取り上げないようにしないといけませんね。2020/08/08