内容説明
日光陽明門の羽目板には何が隠されていたか?鎌倉大仏の首に亀裂があるのはなぜ?キリシタン絵師が油絵具代わりに使ったものは?…。サイエンスで解き明かす、文化財の秘密。
目次
序章 ほんものとにせもの
第1章 煤だらけの柱―法界寺阿弥陀堂と赤外線リフレクトグラフィ
第2章 羽目板の下から―国宝日光東照宮陽明門壁画とX線ラジオグラフィ
第3章 入院した仏像―浄源寺阿弥陀如来像とX線CTスキャン
第4章 浮かび出た銘文―江田船山古墳銀錯銘大刀とエミシオグラフィ
第5章 絵具の来歴―四季農耕図絵馬とエミシオグラフィによる顔料分析
第6章 キリシタン画家たちの苦心―万国絵図屏風と紫外線蛍光撮影法などによる材料分析
第7章 金貨のシックハウス症候群―天正菱大判と保存環境
第8章 首に亀裂ができたわけ―鎌倉大仏とガンマ線透過撮影
終章 文化財のお医者さん
著者等紹介
三浦定俊[ミウラサダトシ]
1948年、鹿児島県生まれ。東京大学工学部卒業、東京芸術大学大学院修了(保存科学専攻)。現在、独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所保存科学部長、東京芸術大学大学院教授。光学的手法による文化財の保存・修復に携わる
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