内容説明
書下ろしホラーアンソロジー。永遠を刻む“俳優冥鑑”。幻想のライムライト。勇姿を映し出す銀幕と映写機。麗しの美女から怪物まで、ありとあらゆる異なる形の魂を演じきる者たち…。名誉ある十三冊目のテーマは“俳優”。冥き舞台に立つ26人の名優!!全篇新作書下ろし、話題のシリーズ・第13弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
47
ジャンル的にちょっと興味が湧かないかな?と思っていたが、読み始めたら一気に読破。やっぱり質が高い(偉そう)。再読なんだけども。 今回いちばん引き込まれたのは斎藤肇さん『柚累』の薄暗い繊細さ。もちろん、冒頭の五代ゆうさんの『遍歴譚』から巻末の菊地秀行御大『化粧』まで、グランギニョールから幕間まで感情を揺さぶられる作品が多数。キチンとホラーもしていて、満足な一冊。2020/05/26
那由多
19
俳優なんて、そそられないテーマだなと思ったのは間違いだった。どれもこれも世界が濃密で、粒揃い。新津きよみ『タクシーの中で』、早見裕司『決定的な何か』、田中文雄『死の谷を歩む女』、友成純一『黄昏のゾンビ』が特に気に入った。2021/08/28
ひょろ
2
斎藤肇氏の「袖累」は何だこの世界はと思わるし、あっと驚く落ち。最後の一文まで”やってくれたな”という感がある。 流石、ショートショートコンテスト出身作家。2019/08/08
madhatter
2
再読。一般人が何かの弾みに「俳優」にならざるを得ない恐怖を描いた「願う少女」「死の谷を歩む女」なども勿論良い。だが、やはり演技に魅せられた、俳優達自身の物語が好きだ。そして、彼等の存在が、今よりももっと強烈で切実な娯楽だった、やや古い時代、人物を扱った作品が多いのが嬉しい。例えばヴィクトリアンホラー「新人審査」に描かれたように、舞台が人を惹きつける力を、より強く感じられる気がするのだ。観客は俳優に惹かれ、俳優は演技に魅せられ、さてその中心には何があるのか。2012/04/04
ノリスケ
1
声優とゾンビの話が面白かった~。2023/10/18