内容説明
知将孫武と名将伍子胥の運命の出会い。小さな布袋ひとつ肩にかけ、今日も山中をひとりで歩き回る若者がいた。その名は、天下の漂浪客、斉の兵法研究家孫武。彼は有名な古戦場を歩き回り、現地の踏査を通じて戦術と戦法を研究していた。時、まさに乱世。天下の覇権を掌握せんと列国の諸侯は互いに混戦と乱戦をくり返し、一日として戦いのない日はなかった。なかでも晋・楚・秦の三国は熾烈な暗闘をつづけていた。そんな時、智略に富んだ楚の若き忠臣伍子胥と孫武は運命的な出会いをする。これによって中国の春秋戦国時代は、大波乱の幕を切って落とす。