出版社内容情報
現代の言語学の考え方を分かりやすく解説した格好の入門書
ことばの研究は、20世紀後半から自然科学に近い方法を用いてことばの現象を分析し、その性質を明らかにしようとするようになった。そうした現代の言語学の基本的な考え方を、形態論、音声学・音韻論、統語論、言語習得、意味論、社会言語学の各分野ごとに、わかりやすく解説。
付録の「ことばの研究とコンピュータ」では、コンピュータを使ってことばの研究をする方法や、各分野に関連するソフトウェアやウェブサイトの使い方も紹介。
言語とコンピュータに興味をお持ち方に、また、大学の言語学・英語学の概論レベルのテキストとしても最適。
本書の内容
語のしくみ(形態論)、音声のしくみ(音声学・音韻論)、文のしくみ(統語論)、言語習得の考え方、意味と論理(意味論)、ことばのバリエーション(社会言語学)、ことばの研究とコンピュータ。
著者紹介/著者による他の著作等
郡司隆男(ぐんじ たかお)
神戸松蔭女子学院大学文学部教授。著書に『言語科学への招待』(丸善)、『自然言語』(日本評論社)、『言語学の方法』(岩波書店)など。
西垣内泰介(にしがうち たいすけ)
神戸松蔭女子学院大学文学部教授。著書に 『論理構造と文法理論』(くろしお出版)、『英語学モ
第1章 語のしくみ
1.1 語のなりたち/1.2 新しい語を作る/1.3 複合語/1.4 派生語/1.5 転換/1.6 語の構造
第2章 音声のしくみ
2.1 調音音声学/2.2 音響音声学/2.3 聴覚音声学/2.4 音韻論
第3章 文のしくみ
3.1 語の「かたまり」から文へ/3.2 品詞=カテゴリー/3.3 項と意味役割/3.4 文を組み立てる/3.5 文の中の文=補文/3.6 WH移動/3.7 否定文,疑問文/3.8 c統御/3.9 2つの自動詞文/3.10 主語繰り上げ構文とコントロール構文
第4章 言語習得の考え方
4.1 「プラトンの問題/4.2 「文法」=ことばの知識/4.3 「補文標識」の省略/4.4 言語習得の問題/4.5 言語習得と言語科学
第5章 意味と論理
5.1 ことばと世界/5.2 論理と推論/5.3 ことばと状況
第6章 ことばのバリエーション
6.1 言語内的制約条件/6.2 社会的制約条件/6.3 バリエーションとスタイル/6.4 制約条件から何がわかるか/6.5 バリエーションを集める/6.6 バリエーション研究と関係領域
Epilogue: What Humans Have That Animals Don't Have
付録 ことばの研究とコンピュータ