出版社内容情報
生物学,化学,物理学,数学に関する研究成果との関連でいわゆる科学的形而上学を探求した。化学の原子価にならって概念の原子価を考え,宇宙の起源論に及ぶ。
【目次】
序
第1章 形而上学概念の起源
第2章 形而上学概念の伝承
第3章 カントと形而上学
第4章 形而上学と弁証法
第5章 現代哲学と形而上学
結語
内容説明
「概念の原子価」を想定する形而上学とは?記号現象から習慣・法則へむかい、自然と精神の偶然性・連続性を論じる。
目次
第1章 方法論―プラグマティズム
第2章 習慣論
第3章 客観的論理
第4章 連続論
第5章 神の実在性
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
2
特定できない無は限りない高次元連続体であり、感覚質や情態はその非連続化した廃墟の遺物である。ならば、この非連続的な遺物=質から連続性に向けて遡及すれば、連続体に限りなく接近可能だろう。ここに著者の記号と現象の学の動機がある。高次元的連続性と非連続性による次元の高低から成るこの位相思考は、特定できない無から偶然によって分岐し、低次化した分岐=質同士が力の作用で時空の基点をなす今を生むという連続宇宙論を構想する。ここでは物質は硬化した精神であり度合によって連続している。あなたと連続しつつ私はある程度私なのだ。2017/07/14