出版社内容情報
ヨーロッパとは何か。この問が本書の通底音である。トマスの始めた「無限なる他者」をめぐる言語ゲームにヨーロッパのアイデンティティと基本構造をみる。
目次
Ⅰ トマス・アクィナスの言語ゲーム
1 トマス・アクィナス
2 他者と無限
3 近代国家の内と外
4 トミズムとマキアヴェリズム
Ⅱ 保守主義からトミズムへ
5 キリスト教ヨーロッパは甦るか
6 一神教の時代
7 ポスト・モダニズムと日本社会
8 トポスとしての大学
9 社会的ルールの解釈
初出一覧
内容説明
本書は、神への信仰と人間の自由とを最も深く考え抜いた思想家として、ヨーロッパの思想的伝統の中から、トマス・アクィナスとニッコロ・マキアヴェリの二人を取り上げてみたい。トマスとマキアヴェリ、水と油である。しかし、本書の議論を通じて、この二人の思想を通底するある構造、ヨーロッパの基本構造とでも言うべきある伝統の存在が明らかとなる。
目次
1 トマス・アクィナスの言語ゲーム(トマス・アクィナス;他者と無限;近代国家の内と外;トミズムとマキアヴェリズム)
2 保守主義からトミズムへ(キリスト教ヨーロッパは甦るか;一神教の時代;ポスト・モダニズムと日本社会;トポスとしての大学;社会的ルールの解釈)