出版社内容情報
干渉されない自由がある。干渉する自由もある。私的なものと公的なものをどうやって結びつけるか?リベラル・コミュニタリアン論争を解くカギは共和主義にある。
われわれは私的領域で干渉されない自由をもっている。しかしその自由は、公共の場で法的枠組みを決める自由によって支えられている。この矛盾する二つの自由をいかに両立させるのか。法的枠組みが市民に常に受け入れられるには、どんな政治的営みが必要なのか。リベラルでもコミュニタリアンでもない共和主義が、この問題を解決する。
関連書:桂木隆夫 『公共哲学とはなんだろう』(勁草書房刊)
序章 忘れられた法の公共的正統性
第一章 共和主義思想の再興
一 二つの自由と自由民主主義
ニ 自己統治が失われたことの背景
三 共和主義思想の批判的再評価
第二章 リベラリズムの公/私分離
一 リベラリズムの基本原理
ニ 政治的リベラリズムの区別
三 政治的リベラリズムにおける「参加」の位置
四 政治的リベラリズムにおける「審議」の位置
五 共和主義的政治への影響
第三章 徳性-陶冶型共和主義の限界
一 徳性-陶冶型共和主義の戦略
ニ 陶冶プロジェクトの諸条件
三 陶冶プロジェクトの制度構想
四 徳性-陶冶型共和主義の隘路
第四章 審議-参加型共和主義の可能性
一 審議-参加型共和主義の戦略
ニ マイケルマン=ハーバーマス法理論
三 審議-参加型共和主義の着想
四 審議-参加型共和主義の精緻化
結語 法の自己統治に向けて
あとがき
参考文献
事項索引/人名索引
内容説明
リベラル・コミュニタリアン論争を解くカギは共和主義にある。われわれは私的領域で干渉されない自由をもっている。しかしその自由は、公共の場で法的枠組みを決める自由によって支えられている。この矛盾する二つの自由をいかに両立させるのか。法的枠組みが市民に常に受け入れられるには、どのような政治の営みがありえるのか。リベラルでもコミュニタリアンでもない共和主義が、この問題を解決する。
目次
序章 忘れられた法の公共的正統性
第1章 共和主義思想の再興
第2章 リベラリズムの公/私分離
第3章 徳性‐陶冶型共和主義の限界
第4章 審議‐参加型共和主義の可能性
結語 法の自己統治に向けて
著者等紹介
大森秀臣[オオモリヒデトミ]
1971年東京都に生まれる。2003年京都大学大学院法学研究科博士課程修了。岡山大学法学部助教授、法学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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