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権力の予期理論―了解を媒介にした作動形式

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  • サイズ A5判/ページ数 194p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784326100774
  • NDC分類 361.43
  • Cコード C3010

出版社内容情報

比較的素朴な相互行為における予期的な了解の中で権力を定義し,いろいろな契機を追加することによって社会的な広がりをもった権力の構造とメカニズムに到達する.

内容説明

権力なき自由への夢想を斥け、社会が自らを再生産するための装置である権力のメカニズムを解く。権力理論の新たな段階を画す。

目次

序章 社会理論が権力概念を要求する理由
第1章 権力の概念規定
第2章 権力類型と機能
第3章 記述形式の展開
第4章 権力の人称類型
第5章 権力の連鎖形成

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぷほは

3
言わずと知れた社会学者の初の単著だったわけだが、内容はともかく、書き方が延々と概念の類型化を進めるようなかたちで、パーソンズのように長くないし切れ味もいいのでまだ読めるが、だからといっていま読んで面白いかと言われると難しい。数理社会学の専門書ほど込み入った数式が出てくるわけでもないのだが、その代わりマーケティング的というか、図式的な議論がかなりの部分を占めている。やはりそもそも、この人は手堅い学術書を書くことにそれほど関心がなかったのだろう。全くもって、頭が良すぎる人にも困ったところはあるものだ。2016/12/06

トックン

3
どうして人は自由になれないのか?鍵概念は「予期」(≒民法の「予料」)で期待(~であるべき)と区別される。「権力」の行使者と受容者各々に「予期」が働くことによって、権力は複雑化する。複雑化に伴い、権力は人称的→奪人称的→汎人称的へと性格を変えていく。これはウェーバーのいう社会の発生とも言える。つまり、正統性の調達がカリスマ→伝統→官僚制と変化したのと相似形だ。一対一関係の権力が実は背後に予期として他=多を含むことにより権力分析は煩雑化し未規定性に開かれる。権力の失効=自由という短絡化を熟考へと誘う。2016/07/09

青大豆

1
人間が1対1で向かいあった時にすでに生じている権力関係を出発点に、それを少しずつ発展させ、そこにかかわる要素を選り分けて類型化し、またそれを組み合わせたり発展させたりする作業を重ねて、私たちが実際に生きている社会や集団がどのような権力関係の作り方をしているのかを考察しています。とても面白かったですね。いい本なんじゃないでしょうか。2014/08/20

陽香

0
198904242012/03/22

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