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著者等紹介
新美南吉[ニイミナンキチ]
1913年愛知県生まれ。半田中学から東京外国語学校に入学。4歳で実母を亡くした後、新美家の養子となり、複雑な家庭環境の中で成長。中学3年の頃より文学に興味を持ち始め、童謡、詩、童話の創作活動を始める。雑誌「赤い鳥」に投稿し鈴木三重吉の推薦を受ける。東京外国語学校卒業後に喀血し帰郷。その後、女学校の教師をしながら執筆活動を続けるが、1943年結核により30歳の若さで逝去
いもとようこ[イモトヨウコ]
兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学油絵科卒業。『ねこのえほん』『そばのはなさいたひ』でボローニャ国際児童書展エルバ賞を2年連続受賞。『いもとようこ うたの絵本1』で同グラフィック賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
81
2016年1097冊め。その季節読みたい本というものがある。これもその一冊。子狐が穴から出る時に雪の反射を目を射られるところとか、樅の木の枝から粉雪が雪崩れてくるところとか、季節の描写が秀逸。帽子屋さんは何を思って子狐に手袋を売ってくれたのだろうか。いつも彼の思いが気になる。2016/12/17
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
61
新美南吉の『手袋を買いに』は私の大好きな話である。それを名作絵本『かぜのでんわ』『くまのこうちょうせんせい』のいもとようこが絵本に。可愛い動物の絵はいもとようこの特徴だろうが、母狐が子狐を見る眼差しは優しくて暖かくて美しくてずっと眺めていたくなる。母狐の魔法で右手を人間の手に変えられるシーンに挟まれる見開きの子狐の驚きの姿。これが新美南吉といもとようこが拮抗した瞬間であった。文と絵の対等。名作に絵を付けた本でなく、絵に文が付いた本でもない。名作とのちょうど良いコラボレーションであると思う。名作を再確認。2017/02/28
♪みどりpiyopiyo♪
57
「このお手々にちょうどいい手袋下さい」子狐が人の町に手袋を買いに行くお話です。■同じお話の違う絵本を読み比べ。新美南吉の全く同じ文なのに、画風と書体でお話の印象ががらりと変わることに改めてびっくり。■いもとようこさんの絵のこの本は、闇も影も感じず どの場面も楽しげで、親子の様子も 交わす言葉も、降る雪すらも明るく弾むように感じますが、それだと 母狐の心配や戸惑いが馴染まないなー。あと、町が洋風。銀狐が金色でお目々ぱっちり (´・ω・`) (文 1943年。絵 1993年 白泉社。2005年 金の星社復刻)2017/02/01
しゅわ
47
【図書館】いわずと知れた新美南吉さんの名作童話ですが、いもとさんの絵が添えられると ほっこり感がパワーアップして…ながめているだけでも癒される一冊です。はじめて雪を見たこぎつねのキラキラ&わくわく感、ぼうやをひとりでお使いに行かせる母きつねの気持ち、そして驚きながらもちゃんと対応してくれる優しいぼうし屋さん。ラストの母きつねの言葉が、降り積もる雪のように染みますね。2014/04/01
まさ
27
雪が積もるようになると読みたくなる作品です。読む度に雪景色が広がっていく。そして、手袋をした手だけじゃなく心までほんわかあたたかくなる。母ギツネの自問はその後どんな答えになるのか、足がすくまなくなるようになればいいのだけど。2021/12/25