目次
第1部 理論編(理論編のはじめに;背景;モンテカルロ木探索以前;モンテカルロ囲碁の概要;モンテカルロ木探索の詳細;モンテカルロ木探索の強化;理論編の最後に)
第2部 実践編(モンテカルロ囲碁;原始モンテカルロ囲碁の作成;モンテカルロ木探索の概略;UCTで探索するプログラム; ほか)
著者等紹介
松原仁[マツバラヒトシ]
1981年東京大学理学部情報科学科卒業。1986年東京大学工学系研究科情報工学専攻博士課程修了。1986年‐2000年3月通産省工業技術院電子技術総合研究所勤務。現在、公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系知能学科教授・工学博士。コンピュータ囲碁フォーラム会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レコバ
1
評価関数によるα-β法は、人間の思考とも近く理解できるがモンテカルロ法はなぜ強いのかが直感的にわからない。読後の感想としては、パッチワークで弱点を補完しているからというのが現状のようだ。2013/09/20
tomo
1
理論編と実装編の2部構成を取っている. 理論編ではアルゴリズムの全体像を眺め, 実装編では理論編で書けない細かい部分も含めてソースコードでアルゴリズムを示すという関係になっている. このおかげで理論編だけ読んで分かったつもりにならずに済み, またソースコードの細かいところに囚われずに済む.2013/04/30
添川
0
AIに囲碁を教えるのがいかに大変なのか、よく分かった。本書は2012年に執筆されたが、2017年に読んでも十分面白かった。きっとAlphaGoのエンジニアも本書もしくは本書の参考文献を多数読んでいるに違いない。大勢の研究者が長い時間をかけて、囲碁という数千年の間にわずかしかルールが変わらない有限ゲームを研究して、やっと人のトップを越えられるということだろう。2017/04/24
サンセット
0
理論編と実践編に分かれているが,特に理論編の方を興味深く読んだ.コンピュータ囲碁の説明も,オセロ・チェス・将棋などと絡めて説明していて良い.一方で,実践編の内容は消化不良.自分でプログラムを組んで,初めて役に立つ内容かも.探索の工夫を見ると,手順前後の枝を近似的に読んだ事にしたり(RAVE),無駄な手は打たないなど,色々やっている.その後のディープラーニングの適用は,攻め合いの手などを上手く生成し,効率的にプレイアウトを行う手法として画期的だったのだろう.2016/04/18
kinaba
0
☆ 良書。GC本でも思ったけれど理論編と実装編の二部構成というのは理にかなっていることを再度確信しました。特に理論編がよくて、触れるものあらゆる詳細を厳格にするという雰囲気ではなく、理論の到達した面白い成果をわかりやすくまとめてくれる感じでとても楽しく読める。2014/07/22