出版社内容情報
●内容
本書では，驚異ともいえる働きをしている脳の仕組みがどこまで解明されているかを解説しようとしているものである。まず，運動の発現と制御のために，脳のどこで，何が起こっているかを，多くの図を用いて説明し，次にそれらの部位で行われている働きのメカニズムを説明する。むろん脳の仕組みが完全に理解されているのではなく，むしろほとんどわかっていない部分も残されている。そのようなテーマに関しては，現段階でいわれている仮説を紹介し，理解の糸口を提供する。
●目次
第１章 運動を行うための脳
１ 運動は目的を果たすために行われる
２ 運動に必要な脳の概略
３ 大脳皮質を概観する
第２章 運動細胞の働きとその調整
１ 運動細胞とその働き
２ 運動細胞の活動を調節する系
３ 脳から脊髄に向かう直接調整系
第３章 大脳の一次運動野
１ 大脳運動野の発見
２ 一次運動野のなりたち
３ 一次運動野からの出力
４ 運動の直接指令系－皮質脊髄路
５ 一次運動野における機能的単位
６ 一次運動野への入力
７ 一次運動野の細胞活動
第４章 大脳の高次運動野
第５章 運動前野
１ 運動前野の発見
２ 運動前野の傷害で何が起こるか
３ 運動前野の構成－脳のなかでの位置づけ
４ 運動前野の細胞活動の特性
第６章 補足運動野
１ 補足運動野の発見
２ 補足運動野の傷害で何が起こるか
３ 前補足運動野と補足運動野
４ 脳内の神経回路における位置づけ
５ 脳活動イメージング法によるヒト補足運動野の研究
６ 細胞活動から見た補足運動野の機能
第７章 姿勢と運動の自動的調節
１ 脊髄反射
２ 姿勢反射
３ その他の反射
４ 自動性の強い運動
第８章 小脳
１ 小脳の構造と細胞
２ 小脳皮質の神経回路
３ 小脳をめぐる神経回路網
４ 小脳が傷害されると何が起こるか
５ 小脳の動作原理
第９章 大脳基底核の働き
１ 壊れたときにわかるありがたさ
２ 大脳基底核の構成
３ 大脳基底核の動作原理
４ 眼球運動の制御に対する働き
５ 大脳基底核機能のまとめ
第10章 帯状皮質運動野
１ 帯状皮質運動野の所在
２ 帯状皮質運動野の入出力と脳内の情報の流れ
３ 無動無言症と動作の開放現象
４ ヒトの脳活動イメージング法で知られたこと
５ 細胞活動から見た帯状皮質運動野の働き
第11章 前頭前野
１ 脳の情報は前頭葉の連合野に集約される
２ 前頭前野は知の最高位中枢か？
３ 機能テストで知られたこと
４ 行動のプログラミングと組織化
５ 高次運動野をあやつる前頭前野
６ 動物実験で前頭前野の働きを知る
第12章 エピローグ
１ 運動のレベルと制御のレベル
座談会：脳による運動機能のメカニズム
内容説明
本書では、驚異ともいえる働きをしている脳の仕組みがどこまで解明されているかを解説しようとするものである。まず、運動の発現と制御のために、脳のどこで、何が起こっているかを、なるべく多くの図を用いて説明し、次にそれらの部位で行われている働きのメカニズムを説明しようとする。
目次
第１章 運動を行うための脳
第２章 運動細胞の働きとその調節
第３章 大脳の一次運動野
第４章 大脳の高次運動野
第５章 運動前野
第６章 補足運動野
第７章 姿勢と運動の自動的調節
第８章 小脳
第９章 大脳基底核の働き
第１０章 帯状皮質運動野
第１１章 前頭前野
第１２章 エピローグ―操縦士はどこにいる？
座談会 脳による運動機能のメカニズム
