出版社内容情報
こんな巨大プロジェクトもあった!
建築や都市デザイン、国家イベントの分野において、実施された計画ではなく、
中途で頓挫した開発、コンペの落選案、誇大妄想的なビジョンなど、
歴史から忘れ去られているプロジェクトを再発見し、
「あったかもしれない国のかたち」を追いかける、もう一つの都市建築史の試み。
斬新な近現代史記述であると同時に、異色な視点からの日本社会論でもある。
2005年掲載
中国新聞11/27、日経新聞12/11、南日本新聞12/11、山陽新聞12/11、福島民友12/11、週刊読書人12/16、週刊朝日12/30号、ダカーポ1/4号、朝日新聞1/8、読売新聞1/22、東京・中日新聞1/22、毎日新聞2/26、環境ビジネス2月号
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本書は、かたちをとるまでに至らなかった計画や思想、そしてプロジェクトなどを紹介する試みである。
物理的には存在していない、イマジネーションのなかだけに構築された
「もうひとつの都市建築史」の試みである。
「可能性としてありえた都市」「可能性としてありえた国土」について検証してみることで、
相対的に今日の私たちが抱く「集団的空想力」を鍛え直すことができるのではないかと思っている。 (「はじめに」)
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はじめに もうひとつの日本
Ⅰ 近代化への情熱
1 官庁街のバロック
2 復興のモニュメント
3 夢の琵琶湖大運河
Ⅱ 郊外の発見―アメリカナイゼーション事始
1 大師河原のスタジアム―職業野球余話
2 甲子園異聞
3 埋め立て地の航空港
4 「健康」の呪縛
Ⅲ 祝祭の帝都
1 幻の万国博覧会
2 幻のオリンピック
3 海に臨む市庁舎
Ⅳ 大東亜のデザイン
1 新様式のビジョン
2 聖地の詩
3 南方都市
4 慰霊のかたち
Ⅴ 歴史に書かれない戦後
1 復興の理想
2 民主国家と建築
3 伝統と創造
4 未来都市のコア
内容説明
皇紀2600年(昭和15年)の万博とオリンピック、関東大震災のモニュメント、琵琶湖大運河、甲子園秘話、阪神国際飛行場、臨海の東京市庁舎、大東亜の「聖地」、国会図書館・最高裁判所のコンペ、大阪万博の初期構想…。実現しなかった夢のプロジェクトに「もうひとつの」国のかたちを読む。
目次
1 近代化への情熱(官庁街のバロック;復興のモニュメント ほか)
2 郊外の発見―アメリカナイゼーション事始(大師河原のスタジアム―職業野球余話;甲子園異聞 ほか)
3 祝祭の帝都(幻の万国博覧会;幻のオリンピック ほか)
4 大東亜のデザイン(新様式のビジョン;聖地の詩 ほか)
5 歴史に書かれない戦後(復興の理想;民主国家と建築 ほか)
著者等紹介
橋爪紳也[ハシズメシンヤ]
1960年、大阪市生まれ。京都大学工学部建築学科卒。大阪市立大学大学院文学研究科助教授。建築史・都市文化論専攻。工学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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