出版社内容情報
「精神的な暴力」が職場をむしばんでいる
言葉や態度によって巧妙に相手の心を傷つける精神的な暴力=モラル・ハラスメント。この問題に長年携わってきた精神科医が、複雑な要因が絡み合う職場でのケースを詳細に分析。うつ病や退職に追いこまれることもある被害者の苦しみに寄り添いつつ、こうした「見えない暴力」を放置し助長する企業のあり方を痛烈に批判し、予防を含めた具体的な対処法も提案する。
週刊ダイヤモンド2/8号の「井狩春男のこれは売れる!」の コーナーで80ポイント獲得。ビジネスマン必読!
2003年掲載
東京・中日新聞3/9、労働新聞4/21、DIME3/6号、週刊ダイアモンド4/5号
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放っておくと大変なことになる!!
人がつぶれる、会社がつぶれる、そして国も・・・・・
社内における嫌がらせ、不当なリストラ、
組織ぐるみの不祥事・・・・
「精神的な暴力」が
職場にはびこっている
あなたも被害にあっていませんか?
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こんな人にこそ読んでいただきたい!!
*最近、上司の態度が冷たくなったと感じている人
*嫌がらせとしか思えない不当な扱いを受けている人
*不正行為を命じられ、やるべきかどうか悩んでいる人
*同僚がいじめにあっているのを見るのがつらい人
*あきらかに抱えきれない仕事を押しつけられている人
*社内のモラル低下が気になる経営者の人
*職場の人間関係について相談を受けることが多い人
*社員のメンタルヘルスに気をくばっている人事担当の人
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第1部 職場におけるモラル・ハラスメント
モラル・ハラスメントを定義する
第1章 モラル・ハラスメントではないもの
仕事に関するストレス
仕事上の対立
職権の濫用
一時的な攻撃
ちがう形の暴力
厳しい労働条件
職務による正当な要求
第2章 モラル・ハラスメントであるもの
どうしてモラル・ハラスメントが行われるのか
モラル・ハラスメントの方法
どこが変質的か
第3章 モラル・ハラスメントのまちがった使われ方
被害者の立場になりたがる
<加害者にされる>という被害を受ける
実際にはそうではないのに被害にあったと主張する
第4章 他の国でも問題になっている
モビング
ブリング
ハラスメント
ホイッスルブロワーに対する仕返し
いじめ
言葉の定義と労働界の実情
第2部 モラル・ハラスメントの実態にせまる
第5章 どんな人が被害にあいやすいか
モラル・ハラスメントと年齢
モラル・ハラスメントと性別
モラル・ハラスメントといくつかの差別
第6章 モラル・ハラスメントを分類する
敵意ある言動
加害者のタイプ別によるモラル・ハラスメント
頻度と期間
病気と休職について
被害者がこうむる社会的、経済的な影響
第7章 職場のタイプとモラル・ハラスメント
官公庁および公企業
私企業
慈善団体
スポーツの世界
政治の世界
第3部 心と身体への影響
第8章 一般的に見られる症状
ストレスによる機能障害
抑うつ状態
心身症
第9章 心的外傷に関係する症状
心的外傷後ストレス障害(PTSD)
モラル・ハラスメントと心的外傷
幻滅感を味わう
過去の心的外傷との関係
第10章 モラル・ハラスメントに特有の症状
屈辱と恥の意識
自分の感覚が信じられなくなる
性格が変わる
一時的に精神病の様態を示す
第4部 システムと個人―モラル・ハラスメントの二大要素
第11章 モラル・ハラスメントが行なわれやすい環境
職場そのものの変化
恥知らずなシステム
変質的なシステム
自己愛的な社会がモラル・ハラスメントを助長する
第12章 モラル・ハラスメントに関わる人々
被害者になるのはどんな人々か
加害者になるのはどんな人々か
モラル・ハラスメントに似ているが、そうではないもの
精神を破壊するだけの力を持ってはいるが、悪意はないもの
相手を傷つける言動をしているのに、そのことが意識されていないもの
純然たるモラル・ハラスメント
第5部 モラル・ハラスメントにどう対処すればよいか
第13章 仲介者が不可欠
内部の仲介者
外部の仲介者
第14章 予防する
企業レベルでの予防
社会レベルでの予防
個人レベルでの予防
予防計画
モラル・ハラスメントの状況にどう対処すればよいか
第15章 調停をたのむ
どの時点で外部に調停を任せるか
第16章 法制化の必要
内容説明
言葉や態度によって相手の心を傷つける精神的な暴力=モラル・ハラスメント。この「見えない暴力」が職場において日常的に行われれば、逃げ場を失った被害者が深刻なダメージを受けるのはもちろんのこと、会社組織自体も多大な損失をこうむり、知らず知らずのうちに危機的状況に陥っていくという。どんな社員が狙われやすいのか?どのような職場環境ではびこるのか?経営者や管理職は何をすればよいのか?自分の身を守るにはどうしたらよいのか?不当なリストラや組織ぐるみの不祥事があとをたたず、いたるところでモラルの低下が叫ばれている昨今、すべての働く人にとって必読の書である。
目次
第1部 職場におけるモラル・ハラスメント(モラル・ハラスメントではないもの;モラル・ハラスメントであるもの ほか)
第2部 モラル・ハラスメントの実態にせまる(どんな人が被害にあいやすいか;モラル・ハラスメントを分類する ほか)
第3部 心と身体への影響(一般的に見られる症状;心的外傷に関係する症状 ほか)
第4部 システムと個人―モラル・ハラスメントの二大要素(モラル・ハラスメントが行われやすい環境;モラル・ハラスメントに関わる人々 ほか)
第5部 モラル・ハラスメントにどう対処すればよいか(仲介者が不可欠;予防する ほか)
著者等紹介
イルゴイエンヌ,マリー=フランス[イルゴイエンヌ,マリーフランス][Hirigoyen,Marie‐France]
精神科医。1978年、パリのサン・タントワーヌ大学医学部で医学博士の学位を取得し、1979年に開業。その後、アメリカとフランスで犯罪被害者学を学んだのをきっかけに、モラル・ハラスメントの研究にたずさわる。1998年に刊行された前著『モラル・ハラスメント―人を傷つけずにはいられない』(邦訳:紀伊国屋書店)はフランスではもとより世界13カ国で翻訳されるベストセラーとなり、それ以後、被害者の心のケアにつとめるかたわら、モラル・ハラスメントの専門家として各地で講演やセミナーを行っている
高野優[タカノユウ]
1954年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。フランス語翻訳家
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感想・レビュー
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