出版社内容情報
アーネスト・T・シートン 今泉吉晴監訳(1997) 〈4314007516〉
1500点に及ぶシートン自筆のリアルで魅力あふれる細密画,動物戯画,スケッチやイラストを収録した待望の完全翻訳版,遂に刊行。1巻はジャガー,ピューマ,オオヤマネコを始めとするネコの仲間を扱う。「ピューマは地球上でいちばん遊び好きな動物である。完全に成長しきったおとなでさえ,子ネコの心をもちつづけているからだ」(本書より)
第35回 日本翻訳出版文化賞
第33回 造本装幀コンクール展 審査委員会奨励賞
内容説明
『動物記』の栄光に隠されていたシートンの偉大な遺産、本邦初紹介!1500点に及ぶシートン自筆のリアルで魅力あふれる細密画、動物戯画、スケッチやイラストを収録した待望の完全翻訳版、遂に刊行。
目次
第1章 ジャガー
第2章 ピューマ
第3章 オセロット
第4章 ジャガランディ
第5章 カナダオオヤマネコ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ともゑ
2
動物、誌。細密なスケッチもあり本格的な動物の記録。図鑑のよう。大人向け?全12巻。1巻はたっぷりネコ科の肉食動物達について。たまに獰猛だったりもするけど大きな猫達だ。情け容赦無いハンティングはやめろ、という著者の強い主張。目撃談が多くて驚く。大自然がもっと残っていた時代のアメリカの話。2013/11/14
カムリン
0
図書館にて。最初は「動物記」かと思って開いたら、「誌」だった。しかし面白そうだったので熟読。元々挿絵画家だったというシートンの挿絵もすごいが、列挙される「目撃談」がまるで犯罪実録のような迫力。百年前のアメリカ大陸はハンター大国だったのだなあ。「仕留めた・殺した」の数に圧倒される。ネコ科肉食獣たちを「偉大なけもの」と呼び、殺戮のムーブメントを止めようとするシートンの筆致は松岡修三のように熱い。私はハンターの気持ちもわかるし、ネコ科動物も好きだ。ただの図鑑かと思いきや、実に読み応えのある本だった。2015/01/14