叢書・脳を考える<br> 手と脳 - 脳の働きを高める手

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叢書・脳を考える
手と脳 - 脳の働きを高める手

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  • サイズ B6判/ページ数 192p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784314003865
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0340

出版社内容情報

「近頃の小学生は手が不器用になって,鉛筆も満足に削れない」という。それでは,手の器用さはどうして決まるのだろう? 本書は,感覚器官・運動器官として優れた手,利き手,手の器用さ,手の進化などのテーマを脳とのつながりで興味深く解説した本。手を創造的に使うことが,手の器用さを高めるだけでなく,脳の働きをも高めることを解明した,話題の本。

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■本書について
「近頃の小学生は手が不器用になって,鉛筆も満足に削れない」と
なげく教育者や父兄が多いという。
手の器用さは、どうしておこるのだろうか?
手の動きに、脳はどのように関係しているのだろうか?
本書は,感覚器官として最も優れた手,運動器官として巧みに発達した手,
手の器用さ,利き手、手の進化などのテーマを脳とのつながりで興味深く解説する。
また赤ちゃんの手と脳の働きや、物の感触を知るには左手のひとさし指となか指が
最も敏感なことや、脳において創造性を司る前頭葉と手が非常に密接な関係をもつ
ことなど、私達にとって重大な関心のある問題を次々に明らかにする。
このように「手と脳」の具体的な話を述べたあと、著者は結論として次のように説く。
「われわれの祖先がやってきた手の労働を機械に代行させているのが、現代の姿である。
現代人の手が不器用になり、手の力が弱くなっているのは、手がつくり出した機械のせいである。
あらゆる生活のレベルで手をもっと創造的に使おう。
手の創造的な使用は、手の器用さにつながるだけでなく、脳の神経を賦活する。
手を使わなくなって、手によって新しいものや考えが創造できなくなったすれば、
それは嘆かわしいことだ。」
ここに、大脳生理学の権威である著者によって、人間にとって最も大切な器官である
「手と脳」の話が、はじめて明快な形でまとめられた。

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第1章 手は外部の脳である
    手にみえる生活史
    手は外部の脳である
    ヒトの手の構造
    「つかむ」と「つまむ」
    手と脳のつながり

第2章 感覚器官としての手
    手は感覚器である
    手の感覚受容器とはなにか
    最も敏感な皮膚が手である
    手の感覚はどのように伝わるか
    体性感覚野とはなにか
    頭頂連合野とはなにをするところか
    乳幼児の体性感覚

第3章 手はどうして動くか
    赤ちゃんの「にぎにぎ」
    手は感覚情報から手の運動へ
    手の反射には二種類ある
    運動野はなにをするところか
    手を動かす経路を探る
    脳の機能局在の発見
    手の随意運動と運動野の活動
    運動の前にある運動準備電位

第4章 脳の前頭前野と手
    前頭前野とはなにか
    前頭前野を失ったサルの話
    前頭前野に障害をうけた人間の話
    前頭前野の機能局在
    前頭前野はどのように活動しているか

第5章 手の器用さ
    器用さとはなにか
    反応がはやいこと、おそいこと
    運動の学習と年齢
    運動能力と起用さ
    記憶障害者の運動学習
    赤ちゃんの運動学習
    運動単位には二種類ある
    運動の訓練効果をあげるには

第6章 利き手と脳
    手の分業、右利きと左利き
    脳の左右差
    脳の言語優位と利き手
    利き手は遺伝するか
    言語脳と空間認知脳
    左利きの人は優秀か
    左利きの人の言語脳
    利き手はいつごろ始まるのか
    動物の「利き手」
    手を使い分けようう

第7章 手と脳の進化
    手が先か、脳が先か
    手の化石と石器
    脳の大きさのもつ意味
    大脳化商とはなにか
    化石人類の脳
    サル類の道具使用
    狼少女「アマラ」の手
    手と脳の将来を考えてみよう

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