人物文庫 調所笑左衛門―薩摩藩経済官僚

佐藤 雅美【著】

学陽書房（2001/07発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 349p／高さ 15cm
• 商品コード 9784313751460
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

内容説明

莫大な借金を抱えて窮地に陥っていた薩摩藩が、なぜ雄藩として維新の大事業を成功させられたのか？二五〇年賦などの大胆な方法で驚異的な財政再建を成し遂げながら、非業の死を迎えた調所笑左衛門。維新に先駆けてその礎を築いたテクノクラートの知られざる苦闘の軌跡を描く歴史経済小説の金字塔。

著者等紹介

佐藤雅美［サトウマサヨシ］
１９４１（昭和１６）年、兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒業。ジャーナリスト等経て現在、作家。８５年、『大君の通貨』で新田次郎文学賞受賞。９４年『恵比寿屋喜兵衛手控え』で直木賞受賞
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感想・レビュー

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[スー]

12最大500万両にもなった薩摩藩の借金を無くし100万両を蓄財させる改革を進めた調所笑左衛門と主君の島津重豪と斉興の苦闘を描いています。調所笑左衛門は初めて知りました、この人無くして改革の成功は無くその後の薩摩の維新の活躍も無いのに名君斉彬は自分が藩主に成れないのは笑左衛門のせいだとして手を回して自害させる、笑左衛門は後世に悪人のように伝わっていく、こんなにも報われない事があるのか?と驚く。本当に人使いが上手く当初は嫌われていたのに経済が良くなると皆に感謝されていたのに時間が経てばまた妬まれていく。

2022/02/05

[ホレイシア]

鹿児島でちゃんと銅像にしてもらっていた。ちょっと嬉しかった。

2008/01/09

[まつだ]

薩摩藩の借金を整理した官僚、調所笑左衛門を主人公した時代小説。斉彬がアホすぎて笑える。貧乏を知らないと、金はかってに湧いてくるものと思ってしまうのだが、謀殺しておいてから貧乏まっしぐらで真似をするしかないとか斉彬はアホか。

2015/10/11

[Hironobu]

薩摩藩の莫大な借金を財政再建させた調所笑左衛門。はじめは茶坊主からやがて重豪のブレーンとして力を発揮していく。後に薩摩藩が維新で活躍できたのは、笑左衛門の功績が大きいというのはあまり知られていない。いや、逆に悪党、極悪人として名が知られているらしい。自刃する間際まで主君重豪に仕える薩摩隼人の笑左衛門に称賛を贈りたい。テンポよく面白く読み進めることができた。

2015/06/23

[冬至楼均]

歴史に多大な貢献をしながら、不当な評価を受けてしまう人間というのは居るモノです。それにしても主人公はこの小説中でも前半の三分の一くらいは只のモブになっています。あまりに不遇。

2011/04/18