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内容説明
重役の反乱を克服し、家臣や領民一人ひとりの共感をかちとりながら、地域と人を活性化してゆく鷹山の経営手腕とリーダーシップのすべて。“最も尊敬する日本人はウエスギ・ヨウザン”と、かつてケネディ大統領が語ったように、「愛と信頼の政治」を貫いた鷹山の不撓不屈、信念の生涯を描く。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
185
「民は国の宝」。治憲(後の鷹山)の根底にある信念はシンプルにして揺るぎなく、そして当然だけど、それは建前でも無く。何処かの国の長、それに準じる者達に、爪の垢を煎じたものを飲ませてやりたいよ。ねぇ。「伝国の辞」良く読んでちょ。政治家だけで無く、会社の経営人やグループのリーダー的存在何かにも通ずるものがあるのでしょうね。現代に生まれ変わり、腐敗したものを一掃してくれませんかねぇ。ジョン・F・ケネディが最も尊敬する日本人。このエピソードはそこそこ有名ですかね。2021/09/16
ナイスネイチャ
173
ケネディが尊敬する人物。君主として民衆の為に米沢藩を再生していく。右腕となる部下を登用し、民衆の本当の声を聞く。わずか19歳で改革を始めた鷹山。絶対的カリスマ性があった訳でなく、天賦の才があったわけでもなく、結局は人徳だなと。2017/10/26
レアル
73
「民こそ国の宝である。藩主と藩士はその宝たちの年貢で養われている」。この巻では藩士たちだけでなく米沢に住む民までも治憲の思いが伝わり「改革の火種」が大きくなっていく。そして見事に再建を果たした。保守的な上層部の対立があっても、また上手くいかなくても、怒りをあらわにせずに、怒鳴らずに愛を持って接する。なるほどケネディが最も尊敬する日本人に鷹山を挙げる理由も分かるような気がする。私も目先や、小手先だけではなく、心の持ちようから治憲こと鷹山を見習い努めたい。心が洗われる良い本だった。2017/06/05
速読おやじ
51
ケネディ大統領が最も尊敬する日本人として名前が上がった鷹山であるが、封建社会真っ只の時代に事実上の民主主義を唱えることが出来たのは奇跡に近い。また障害者であった娘を妻とし、天女と表し愛したその振る舞いも到底真似できるモノではない。財政再建、農業振興、教育、産業振興など、現代にも通ずる政策である。そして、何にもまして、鷹山は今で言うチェンジ・リーダーだった。20歳にも満たない年齢で、、、信じられない逸話ばかり。もっと鷹山を知りたくなった。2021/02/14
たかぴ
45
徐々に広がる改革の火種。理想と現実に挟まれる家臣達。力のバランスが変わると甘い蜜をすう人が群がってしまう。実務に携わる人はどうしても早く結果が欲しくなる。野に下るとよく見えることがある。誰のためにどう生きるかということを常に心の芯にあると必ず良い国になると信じて行動したい。現代の政を司る人全てに読んでもらいたい。今読めて良かった。今も昔も人間は何ら変わらないと語っている。現代を俯瞰して見ることが出来た。果たして自分はどの位置にいるのかを確認出来た。まだ、火種は小さいが消えていない。ありがとうございました。2021/02/23