感想・レビュー
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hyena_no_papa
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東洋史学家・大庭脩氏の著。邪馬台国ブームの只中にあった昭和46年の刊。古田氏の『「邪馬台国」はなかった』や、肥後和男氏の『邪馬台国は大和である』の約2週間後に出された。他の邪馬台国本と趣を異にする点は、東洋史のしっかりとした視点から描かれてあること。第1章は「卑弥呼と諸葛孔明」。孔明の名は何となく知っていたが、それが卑弥呼とどのような関わりがあるのか?冒頭から引きずり込まれる。が、東洋史の素養のない悲しさ、消化不良に。再読・再再読にも耐えうる好著にして必読書。昨今の古代史本など同書の足元にも及ばない。1995/08/27