河出文庫<br> 宇宙百貨活劇(ペンシルロケット・オペラ)

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河出文庫
宇宙百貨活劇(ペンシルロケット・オペラ)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 183p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309404370
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

ミケシュとロビンは双子、ふたりのどちらが兄で弟か、パパとママにも決められない…。美しく移り行く季節の中で、ふたりの少年が楽しく過ごす夢の世界を描いた表題作のほか、著者自家製ことば辞典「ことばのブリキ缶」を併録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

86
きらきらしたものが沢山詰まっています。双子の兄弟が暮らす不思議な街に流れる甘さとあたたかさが凄く素敵でした。美味しそうな食べ物や散りばめられた小道具にうっとりしてしまいます。季節毎の美しい景色や夢のようなお菓子が可愛らし過ぎます。綺麗な世界観に癒されました。後半の『ことばのブリキ罐』は独特で飽きることのない言葉の辞書。気に入った言葉を抜き出しているのでしょう。長野まゆみさんの創作の世界があるようで興味深かったです。宝箱みたいな1冊でした。2015/09/30

(C17H26O4)

79
ロビンとミケシュ、双子のお話。ちょこちょこ喧嘩しながらも仲良くやっているのがとても微笑ましい。露店で見いていたうさぎがいつの間にか毛糸玉になっちゃって、その毛糸玉でママに帽子を編んでもらってかぶって出かけたら、うさぎに戻ってぴょんとはねて逃げちゃったお話「月うさぎ」がお気に入り。「ことばのブリキ缶」は長野さんの言葉辞典。巻末には山口マオさんの絵と文「ほのかな毒の味がする」が。長野さんのお話には確かに微量の毒が混じっている気がするなあ。『猫耳風信社』でも思ったけど、長野さんに山口マオさんの絵ってすごくいい。2021/12/09

青蓮

78
久しぶりに再読。登場する小道具や食べ物が本当に長野さんらしくて、素敵。食べ物は美味しそうだし、小道具は綺麗で可愛らしい。併録の「ことばのブリキ罐」は長野さんの創作の舞台裏を覗くようで興味深い。2015/09/03

mii22.

55
ロビンとミケシュ双子の男の子の日常を描いた15のショートストーリー。現実にはないがどこかに存在していても不思議でないような懐かしさを感じる物語だ。少年たちのちょっとした冒険や夢はまだ宝石になる前の原石の耀きのようにキラキラと硬質な光を放っている。毎日一篇でも読むと心が豊かになり幸福感を味わえるような可愛らしくて心あたたまる、ホットチョコレートのような物語たち。後半の「ことばのブリキ罐」は長野さんの好きなものを集めた辞典のようなものでこれを読めば長野作品をより楽しめること間違いなし。2017/09/22

sachi

45
双子の兄弟が暮らす不思議な街。読み始めてすぐ、物語の中で流れているこの空気、なんだかこれ知ってる…あ、稲垣足穂!と思って調べたら長野まゆみさんは稲垣足穂に影響を受けておられるとか。やはり。〈卵色のシフォンに蜂蜜を溶かしたムーンケーキ〉に〈光る石をいれた、特別の壜入りソォダ水〉…何もかもにうっとり。夏休みやお祭り、雪遊び、四旬節、イースター、季節ごとの美しい景色、夢のようなお菓子たち。同時収録の『ことばのブリキ罐』、気に入ったことばを抜き書きした辞典。世界観にうっとり。何度も読み返したい宝物になった1冊。2015/09/16

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