内容説明
有頂天の都会派コラム全盛の現代に橋本治が投げかけた“純粋色物宣言”。200本のタイトルから100本を選び出し、一気呵成に書き下ろしたコラム100篇。―スーパーのチラシやオムレツの中味についての意想外の指摘から、村上春樹、小林秀雄についての批判的短文、さらには「オレたちひょうきん族」がイスラム圏でうけるかどうか、まで、コラムの常識を破った最初で最後の痛快。
目次
トロピカル・アフタヌーン
走れ、熱いなら
詭弁会話術
ゲームの規則
ハリウッド式二枚目術
現代建築学
自分の為のアンケート
お腹の膨れた女子大生
スキャンダル
青年の主張〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ドント
1
ためになるような、ならないような、すごいような、すごくないようなコラム100本。/私が怒っているのは、どうしてこういうもの(※「ナポレオン・ソロ」や「マーヴェリック」などなどの昔テレビでたくさんやってた海外ドラマ)が′′教養′′に含まれないのか、ということなのである。(P266)/2014/07/06
unterwelt
0
書き下ろしコラム100本。今読むと文体に時代を感じたりもしますが、「”人生”という曖昧なものの不合理や神秘や高邁さをありがたがっていられるというのは、そこを仕切っているルールを発見していないという、ただそれだけのことだ」(P.21)なんて言い切りはすごいと思うし、『小林秀雄』の本を書くかもしれないと先の仕事を予言するような文章もある。それにしても「共有できる文化基盤ー即ち”教養”のことである」なんて読むと、山形浩生は橋本治の影響を強く受けてるんだなぁと実感するのでした。2017/01/20
急性人間病
0
「教養」というものがなんなのかよくわかってるわけではまだ全然ないけれど、にしてもそれが「マニア」同士が使う符牒たるべきではないという主張には結構しっくり来てる(62、85、88の章辺りが道標となるかしら)。如何にも博識であるかのように見えることと、実際に知っている事は“知ってることだけ”(©︎西尾維新)なのだということとの開きのなかにこそ、飛び込んでゆくべきキラキラが見えている、そういう予感。つまるところは、なんというか……ぼくも“未来のエンペラー”を目指そうと思います。どっとはらい。2024/02/24
hf
0
デヴィッド・マッカラム(David McCallum,1933年9月19日 - )はイギリス・スコットランド・グラスゴー出身の俳優である。1960年代の人気TVシリーズ『0011ナポレオン・ソロ』のイリヤ・クリヤキン役で知られる――だらだら読んでたが、スマートフォンを持たずに(壊れたから)乗車したゴールデンウィークの昼行バスのなかで一気に読み進め読了(2018/05/17)2017/05/03