河出文庫<br> 花咲く乙女たちのキンピラゴボウ〈下〉

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河出文庫
花咲く乙女たちのキンピラゴボウ〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 327p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784309400693
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0176

目次

九十九里坂の海賊の家―江口寿史論+鴨川つばめ論
優しいポルノグラフィー―陸奥A子論
それでも地球は、廻っているのだ!―土田よしこ論
全面肯定としての笑い―吾妻ひでお論
ハッピィエンドの女王―大島弓子論

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

阿部義彦

11
しっかりと、江口寿史と吾妻ひでおに触れている慧眼に身震します。だって、この本の出た当時(1979年)はお二人共、大化けする前でまあ、パイレーツは、ギャグとして、知名度はありましたが、吾妻さんは、嫌々ながら書かされていた時期で正直つまんなかったですが、ナンセンスに注目して隠された変態性を見抜いてましたね!脱帽。そして、いちばん書きたかったと思われる大島弓子の章は圧巻です。四の五の言わずに、ファンなら読みんしゃい!漫画評論を、語る上での基本図書です。2015/08/20

第9846号

6
前後編を読了、随分昔の本。橋本治さんの漫画論だけど、少女マンガについて書かれている章が逸品。特に萩尾望都、山岸凉子、大島弓子各論は彼等の作品の薄い襞や膜を捲るように読み解き、少女と性・母性にまつわる悲哀と望みについて書かれている。橋本氏は男性なのに、どうしてあんなに女の子のことが解るのかな。やっぱりデビュー作が桃尻娘だからかな。2010/12/26

まひろ

4
大昔に、好きすぎて泣いて読んだ。特に、大島弓子さんのが。これ読んでから、大島弓子さんのよさとすばらしさが、目が覚めるように、わかるようになってしまった。面白くてやさしくて、切実な本だった。救いを求めて描かれたものを、さらにひとまわり大きな器でつつんでる。それが評論か・・?2011/05/02

cottontail

2
今読み返してみると橋本治の大島弓子論は「性」に重きを置きすぎていると思うし、さすがに文体の古さは隠すべくもないが、しかし70年代に大島弓子をこの視点で読み解いていたのかと思うと尊敬の念を抱かざるを得ない。もう何度目かわからない再読になるが、読むたびに泣いてしまう。2016/01/01

v&b

1
終章と吾妻ひでおの章を。メモ:「それなら医者はいつから狂ったのか? 初めから狂っていたのなら、銀河病院という大病院はやっていけない筈だ。検査の結果、彼は血が真ッ白だということを発見したのだから、三蔵と出会った時点に於て狂ったのだということになる。そして、当然のことながら、そんな事態を平然と認めたのだから、彼もまたそれまでにゆるやかに気が狂っていたのだということが分る。 つまり、吾妻ひでおの『ネムタくん』の世界では、一応ネムタくんと伊藤クンを除いて、全員がゆるやかに気が狂っているということになるのだ──」2018/09/05

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