魔術的芸術 (普及版)

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  • サイズ B5判/ページ数 270p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784309265667
  • NDC分類 702.06
  • Cコード C0070

内容説明

本書は、アンドレ・ブルトンの晩年の「大事業」である。古代エジプト絵画からデ・キリコまで、原始諸民族のオブジェからデュシャンまで、ケルトの象徴文様からエルンスト、タンギーまで、古今のあらゆる芸術の領域を踏査し、「魔術的」の一語をもってあらたな視野のもとに置き、さらにシュルレアリスムの理念に照らすことによって、美術史そのものを書きかえようとした壮大な試みである。20世紀最大の“幻の書物”、待望の普及版。

目次

魔術的芸術
芸術―魔術の伝達手段(有史以来の芸術と今日の未開芸術;古代諸文化の芸術、魔術の弁証法;遠まわりの魔術、中世)
近代―魔術の危機(伝説的メッセージの継承;ロマン主義的幻視と内的世界;「大いなるあやかし」、目の「錯覚」の不思議とその限界;混沌への誘い、表現主義から表意文字へ;二つの大いなる綜合、ギュスターヴ・モローとポール・ゴーガン)
ふたたび見いだされた魔術―シュルレアリスム

著者等紹介

巌谷国士[イワヤクニオ]
1942年東京都生まれ。東京大学大学院修了。仏文学者・批評家・エッセイスト。現在、明治学院大学文学部教授

鈴木雅雄[スズキマサオ]
1962年東京都生まれ。東京大学大学院博士課程中退。パリ第7大学にて文学博士号取得。現在、早稲田大学助教授。専門はシュルレアリスム研究

谷川渥[タニガワアツシ]
1948年生まれ。東京大学大学院博士課程修了。美学専攻。現在、国学院大学文学部教授

星埜守之[ホシノモリユキ]
1958年アメリカ・ペンシルヴァニア生まれ。東京大学大学院博士課程中退。現在、白百合女子大学教授。専門はシュルレアリスム研究
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

蘭奢待

22
シュルレアリスム草分けのブルトンの著作。図版が多く楽しめる。2022/05/07

林 一歩

16
「理解はしなくてもいい、感じろ!」というスタンスで拝読。イズムの部分には全く共感できないですが、そのイズムに基づき制作された作品は素晴らしい。2014/05/04

em

15
シュルレアリスムの法王が詩的想像力を存分に駆使し、美術の魔術的系譜を辿っておられます。今ではここに集められた秀逸な、美しい図版を見られる類書も沢山あるとは思いますが、自らの思考に耽溺しきったような語りは夢幻の世界にふさわしく、一般の美術史とは別の面で楽しませてくれます。翻訳者の巖谷國士によれば、原書をかなり読み込んでいた澁澤と共訳の企画があったそう。ここには誰よりも自らが楽しんでいる紹介者たちがいて、学術的評価や個人的好みはどうあれ好もしい目で見てしまいます。2017/09/02

春ドーナツ

10
私は思うのですが、魔術が謳歌する場所は汎神論的神話世界であると。そして私たちは否応なくどこかの時点でその世界を通過しているのです。すると本書は決して奇をてらった分類をしている訳ではない、ある種普遍的なテーマであると私は考えます。ブルトン氏(&ルグラン氏)の人類創生から古代までの魔術的叙述に目を通していたときに、「海辺のカフカ」に出てくる「入り口の石」のイメージが浮かんできました。***浅学な私。ブルトンさんを調べる。「宣言」の起草によって、シュルレアリスムを創始した方なのですね。仏国の詩人であり文学者。2017/09/13

nonnomarukari(ノンノ〇(仮))

6
シュルレアリスムで有名なブルトンの本。読了したんだが、意味についてはさっぱりちんぷんかんぷんだった。流石にこういったお堅い美術評論は自分にとっては難しいかったかな?また、いつか理解できるようになったら読んでみよう。2010/11/24

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