出版社内容情報
見えざるものへ畏怖が、信仰へと発展した4万年の歴史を、場所、建築、世界中の博物館の収蔵品などを通して、たどる壮大な心の旅。
内容説明
古来、神のもとに人は集い、共同体を繁栄させた。しかし人とのつながりが薄れ、神の存在すら問われる現代、宗教を超える物語を、われわれは見つけられるのか?大英博物館とBBCのプロジェクトから生まれた、世界各紙誌絶賛の1冊!
目次
第4部 イメージの力(女性守護者;再生される信仰と美術作品;意味を重ねる;人生を変えるイメージ;イメージを拒み、言葉を崇める)
第5部 唯一の神、よろずの神(多神教の恵み;一神教の力;土地の精霊;神がわれらとともにあるなら;寛容と非寛容)
第6部 地と天の力(天命;御国が来ますように;圧迫;「神はいない!」;ともに生きる)
著者等紹介
マクレガー,ニール[マクレガー,ニール] [MacGregor,Neil]
1946年イギリス生まれ。美術史家。美術学術誌「バーリントン・マガジン」の編集者を経て、1987~2002年までロンドンのナショナル・ギャラリー館長を務めたのち、2002~2015年まで大英博物館館長。2010年、イギリスで最も名誉とされるメリット勲章を受章した
高里ひろ[タカサトヒロ]
翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鯖
14
西洋の方が書かれたので日本におけるキリシタン弾圧がだいぶ取り上げられてる。ただやっぱり日本人を奴隷として売買してたこととかはあがってないな~。まあしょうがないんだろうなあ~。江戸期中央政府は何かを禁じるためではなく、禁じる権力を持つことを誇示するためにキリシタンを弾圧したってのもどうかな~。まあしょうがない。ソマリアからの移民がイタリアのランペドゥーサに流れ着き、311人がおぼれ死んだ船の板で作られた十字架が印象的だった。2022/06/11
田中峰和
3
冒頭、女性守護者の章でグアダルーペの聖母が紹介される。メキシコのインディオの前に聖母が現れ、市況に聖母の大聖堂を建設する願いを伝えるよう求めた。これは教会がインディオたちがキリスト教を受け入れやすくするための戦略。宗教の欺瞞と搾取の臭いがプンプンする。パリでは、ダイアナ元皇太子妃の事故死したセーヌ川の現場近くが聖地祖なっている。フランスとアメリカの友好記念碑が、全く無関係のダイアナ妃の慰霊碑のように扱われているのだ。離婚原因が皇太子のほうにあったとしても、ダイアナが信仰の対象になるとは不思議な現象だ。2023/04/04
やす
2
モノのカラー写真が多くて、想像しやすい。 ときどき出てくる東アジアについての記述が印象的。2023/07/12
Hiroshi Sugiyama
2
人と神の不思議な関係。何故人は残そうとするのか、神はきっといるんだ、とやっぱり。2022/05/21
読書の鬼-ヤンマ
1
2022年2月28日初版、図書館本。世界中で対立がある。P191:圧迫。①ブルキニ(イスラム女性の水着):フランス国内イスラム教vsフランス憲法&政府。②17世紀日本:神仏vsカトリックvsプロテスタントの三つ巴。③17世紀フランス:カトリックvsプロテスタントの流血・処刑。④ソビエト(ロシア正教会):レーニンvsスターリン&プーチン。宗教・信仰とは何か?。自国のアイデンティティ:明確な考えを持つ国家は存在するか?。神の名の下、ヒトの所業、人間とは一体何なのか?、神・思想は人の流血の上に成り立つのか?。 2022/07/11