内容説明
屈指の名帝、唯一の皇帝詩人、五賢帝のひとり、夢想家―その壮大な帝国旅行の生涯を描く名著。
目次
永遠なる都市
若きヒスパニア人
太陽に向かって
後継者は誰か
ハドリアヌスの登場
帝国の構想
帝国の絆
新しいモデル
法の改革
ブリタンニアのハドリアヌス
西との訣別
夜明けの国
アテナイ
ハドリアヌスのローマ
アフリカ
アテナイ再訪―東部の問題
レバノンとアラビア
ユダヤ人とキリスト教徒
ああ、エルサレム、エルサレム
終わりに始まりありき
忘恩
そしてそののち暗闇が
幻影と事実
著者等紹介
ペローン,ステュワート[ペローン,ステュワート][Perowne,Stewart]
1901年、イギリスのウォーチェスター生まれ。ケンブリッジ大学とハーヴァード大学で学んだ後、1927年よりパレスティナの教育局および行政局に勤め、植民行政にたずさわる。1951年、国連会議の英国代表団のアドヴァイザーとして出席。また、アフリカの古代都市アジリスを発見する
前田耕作[マエダコウサク]
和光大学表現学部教授。文化史を専門とする一方で、アジア各地の考古遺跡の調査に従事
暮田愛[クレタアイ]
考古旅行家。西ヨーロッパ、東ヨーロッパ、特に地中海域の古代遺跡を訪ね歩く。現在、日本国際協力センターのコーディネーター
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感想・レビュー
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こぽぞう☆
14
1960年にイギリスで出版された本の翻訳。著者の価値観がまさに20世紀中頃のイギリス人!て感じで、今読むと違和感がありあり。同性愛蔑視、女性蔑視、ゴリゴリの一神教。ローマ帝国の最盛期を作りながら、ローマに愛されず、愛しもしなかった皇帝のお話としては面白く読んだ。2017/04/24
Germanene
1
皇帝ハドリアヌスについて建築・宗教・芸術趣味などかなり細かいところまで述べており、作者の情熱を感じる(作者は1901年生まれのイギリス人であるせいか、時折ローマ帝国と大英帝国をダブらせてるような印象を受けた)。ただ原文からしてそうなのか日本語訳が悪いのか、文章が読み辛い。折角魅力的な人物なのに勿体ない感じ。2012/11/01