内容説明
ナチス・ドイツの占領軍に対し、フランス国民はいかに闘ったか。レジスタンス最後の証人元フランス大使が、第二次大戦後に喧伝されたドゴール神話・共産党神話を排し、遂に明らかにする知られざる真実の歴史。
目次
第1部 占領(占領下のフランス人は立派に行動したか;フランスあるいはドイツで「独仏協力」政策を信じ、望んだのは誰か ほか)
第2部 抵抗(レジスタンスは必要であったか;共産党員が抵抗運動に参加したのはドイツの対ソ宣戦布告後である、というのは事実か ほか)
第3部 流刑―強制収容所送り(他の者が数か月で死亡する強制収容所で、一部の収容者が二年あるいはそれ以上生きのびた事実はどのように説明できるか;収容所における共産党員の役割 ほか)
感想・レビュー
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印度 洋一郎
6
自身もレジスタンスに参加していた元外交官による、「レジスタンス神話」反駁の本。全体的な主張は、「ヴィシー政権は売国奴ではなく、ドイツと折り合いをつけながらフランスの被害を軽減しようとしたが、共産党は独ソ開戦までは反国家的な動きを続け、レジスタンスを始めてからは自らの勢力拡大にそれを利用した」。データも引用しながら、レジスタンスの中心は中産ブルジョア層だったこと、共産党の「ブルジョア子弟をレジスタンス活動を通じて政治教育しろ」という内部文書等を紹介。結局、レジスタンスの全貌を掴む事は困難なのだろうか2016/01/09
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