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解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯

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  • サイズ B6判/ページ数 382p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309204765
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0098

内容説明

膨大な標本、世界初の自然史博物館、有名人の手術、ダーウィンよりも70年も前に見抜いた進化論…。「このジョン・ハンターはまぎれもなく、イギリスの誇る奇人の伝統を脈々とうけつぐ人物であり、その影響は医学の世界をはるかに凌駕している。かれの奇人ぶりは群をぬいており、それが証拠にかれは当時、そしてその後の小説などに多くのモデルを提供している。本書を抜群におもしろくしているのは、そうしたかれの奇人的なエピソード群のためであり、そしてそれが現代のぼくたちにつきつける問いかけのためだ。」近代外科医学の父にして驚くべき奇人中の奇人伝。奇人まみれの英国でも群を抜いた奇人!『ドリトル先生』や『ジキル博士とハイド氏』のモデルとも言われる18世紀に生きた「近代外科医学の父」を初めて描く驚嘆の伝記。

目次

御者の膝
死人の腕
墓泥棒の手
妊婦の子宮
教授の睾丸
トカゲの尻尾
煙突掃除夫の歯
乙女の青痣
外科医のペニス
カンガルーの頭蓋骨
電気魚の発電器官
司祭の首
巨人の骨
詩人の足
猿の頭蓋骨
解剖学者の心臓

著者等紹介

ムーア,ウェンディ[ムーア,ウェンディ][Moore,Wendy]
イギリスの女性ジャーナリスト。地方紙で医療や健康分野の記者を20年以上にわたって務めたあと、フリーランスとなり、「ガーディアン」「オブザーバー」「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」などの全国紙や一流雑誌に記事を寄稿、そのいくつかで賞を受けている。医学史関連の記事もあり、1999年には英国薬剤師協会で医学史の学位を取得し、同年の「マカベア・ベスト論文賞」を受賞した

矢野真千子[ヤノマチコ]
兵庫県生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

67
イギリスの外科医ジョン・ハンター(1728-93)の生涯を綴った伝記。ハンターはジョージ王朝時代のジキル博士とハイド氏ともいわれ、人々に治療を施す一方、患者が死んでしまったときは、検死解剖をして原因を追究した。解剖と実験が好きでたまらない奇人で鬼才のハンターにとって、自分の頭で考え、既成の概念に疑問をもち、推論を実験で確かめるというやり方は、やぶ医者やいかさま師が大手をふるやりたい放題の時代にあって、まさにEBMの実践者である。近代外科学の黎明期、医学の歴史においてこの逸材を忘れてはいけない。2014/12/01

榊原 香織

66
18cイギリス、ジョージア朝の奇人。 家は”ジキルとハイド”のモデル。本人はドリトル先生のモデルだと言われてる。医者で博物学者で解剖学者 ある本ですごく面白いとあったので読んだ(著者医者) 確かに興味深いけどグロさもなかなか。死体を盗んできて解剖する話が延々2024/02/11

TATA

49
恐ろしげな表紙とは裏腹にかなり真面目な一冊でした。18世紀の英国の奇才解剖学者ジョン・ハンターの伝記。解剖のための死体を集め、その臓器を標本として蒐集するという奇行に目は向くが、彼が解剖学という学問を開き黎明期の西洋医学の発展に貢献したということがこの伝記でしっかりと語られる。ニュートン、フックとダーウィンの間の世代の天才として紹介され、英国における近代科学史としても十分読み応えのある作品。そうはいってもハンターのめちゃくちゃさが華を添えるというか物語を面白くしてるわけですが。2024/01/04

colocolokenta

26
医学関係者のみならず、科学者、さらには知的探究心をもったすべての人が知るべき、混沌とした科学の黎明期の巨人(あくまでも比喩的な意味ですw)の伝記。解剖学者が臨床医として活躍し、さらには解剖学者から(検死を通して)病理医として医療を向上させ、医学教育も行う。研究、臨床、教育という、現代医学の根幹を成す3本柱を明確にうちたてたという点で、現代を生きる私たちは、感謝してしきれない。病理医である私も、一医学徒として残りの人生で何をなし得るか、今一度考えてみたい。2013/08/22

マカロニ マカロン

22
個人の感想です:A-。※使用上の注意 この本は墓場泥棒が盗んできた腐りかけの死体を解剖したり、麻酔なしで歯を抜いたりというとても読むに堪えない表現が満載ですので、オヤツを含め食事しながら読むには全く適していません。※ 「ドリトル先生」モデル、『ジキル博士とハイド氏』の屋敷のモデルにもなったとされる、18世紀の外科医(当時の外科医は理髪師と同列で身分が高くない)で、その着想と標本収集で現代の科学の礎を築きながらも敵が多くまったく後世に伝えられなかった人物の数奇な生涯を描いた伝記で、実に興味深く面白い。2015/11/29

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