内容説明
ヨーロッパを体現した唯一の王朝が最後の輝きを見せた時代の隠れた歴史。―皇帝、貴族、芸術家の実像、そしてウィーンの市井の人びとの生態を巧みに描いたハプスブルク王朝下の生きた文化史。
目次
1 ハプスブルク家の君主に関する夜話
2 音楽およびダンスに関する夜話
3 大貴族に関する夜話
4 作家に関する夜話
5 医学に関する夜話
6 お金と遊びに関する夜話
7 世俗事に関する夜話
8 結びの夜話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Timothy
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フランツ・ヨーゼフや皇太子の話を読み、一般的な参考書と文学だけで作り上げてきた人物のイメージを崩された気がする。フロイトがチャウチャウ犬を溺愛していたというエピソードをはじめとする「医学の夜話」が特に面白かった。2015/09/16
ka-ko
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オーストリアのウィーンでの話。貴族の身勝手な話が続出。ベートーベンの死因がアル中による肝硬変。彼の孤独がひしひしと伝わりました。2012/11/20
erida
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オーストリア史の小咄を新聞に連載してたのをまとめたものらしい。話題ごとに章立てしてあってそれぞれ〇〇の夜話ってタイトルがついてるのね。面白いかと聞かれると、ムラがある。最初の3章、皇族や貴族、音楽家の夜話がいい。ま、ゴシップなんですけど、文章が淡々としてて上品で、好感をもった。あと、意外だったんだけど医学に関する夜話が面白かったな。フロイトってミュージカルやオペレッタに端役でよく出てきて、なんでそんなに好かれてるのか謎だったんだけど、この本のおかげで理解できた。2012/11/07