出版社内容情報
メロンに付いていた手紙から始まった、東京と夕張2人の小学生の交流。児童書ヒットメーカーがおくるひと夏の物語。
本田 有明[ホンダ アリアケ]
著・文・その他
内容説明
7月7日、海斗の12歳の誕生日に、お母さんが買ってきてくれたメロン。そこには、夕張に住む小学6年生・夏樹からの手紙が入っていた。連絡を取り合うようになり、夏休みに夕張へ遊びに行くことになった海斗にかけがえのない出あいの数々が待っている―。東京と夕張、それぞれの素晴らしさに出あうひと夏の物語。
著者等紹介
本田有明[ホンダアリアケ]
作家、エッセイスト
宮尾和孝[ミヤオカズタカ]
1978年東京都生まれ。イラストレーター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おはなし会 芽ぶっく
9
第45回読書感想文コンクール 北海道指定図書 高学年 12歳の誕生日プレゼントに、木の箱に入ったメロンをもらった東京に住む海斗。箱には「ぼくたちが大事に育てました」という、夕張に住む小6の夏樹からの手紙が入っていて…。2019/05/12
家主
8
80B 夕張が舞台。東京の子と夕張の子の交流。児童文学だが、財政破綻、JR廃線、過疎化が進む街を子供目線でリアルに描いている。鈴木直道さんのことも名前は出てないが書かれている。自分にとって夕張は身近な街だし、直道さんの本も読み、関心がある。でも、東京の子からすると、普通はそういう感覚なのか、というのが伝わった。鹿と人が共存できないの?なんて都会の子に言われたら、「は?何言ってんの」って思うよね。広報に載ってる人口減も生々しい。東京にいたら、人口減とか意識することないのかな?田舎にいると肌で感じますよ。2019/11/17
頼ちゃん
8
こんな夏休みを過ごせたら、素晴らしいなあと思う。 でも、海斗のおばあちゃんはせっかく来てくれた孫と過ごせなくてさびしかったのでは?なんて余計なことを考えてしまいました。2019/08/02
雪見だいふく
7
夕張の抱えている問題は少子高齢化が止まる目処のない現状では、今後全国的に広がっていくものだろう。 作中で美化されている夕張市長は、現在北海道知事となっているが、この人の発想では、同じく道外出身だった前知事が疲弊させた北海道の現状にとどめを刺してくれそうでとても心配。(特に鉄道に対する認識姿勢がいや) 夕張メロンはやっぱり高級品なので、たくさん食べれる機会を得た主人公が個人的には羨ましかったり。確かにお世話になるだけでお手伝いしなくていいと言われたら主人公と同じで気が引けるかも。2019/06/02
ふう
6
夕張にお住まいの方はこの本をどう読むのか聞いてみたくなりました。美化されているようには感じませんでしたが、こんなに東京の小6が「いいなあ」と思うだろうかとも思います(花壇の下りは特に)。2人がお互いの価値観の違いを受け止めながら仲良くなっていく姿はとてもよかったです。2018/09/06