内容説明
「この凶器はお前のものだ」あたしの夢の中で死神は言った。ボロのジーンズに出刃包丁をもって夢に現れる男。あたしはそいつが差し出すマシンガンを撃っては、頭を撫でられていた。言葉という武器で世界と対峙する史上最年少15歳、中学三年生による第42回文藝賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BlueBerry
31
短いので直ぐに読み終えた。リアルタイムでの生活観は替えがたい物ですね。2013/10/10
おいしゃん
29
110ページ、30分ほどで読了。15歳が、不倫、いじめを、こんな冷静に文章にしたことに驚き。2014/05/20
メルト
27
家庭にも学校にも居場所がなくなった少女の物語。スラスラと読ませる文体と文章力はとても15歳のものとは思えませんでした。そして、中学生の鬱屈の描写もリアル。この少女は夢の中で死神から手渡されるマシンガンを撃つことが唯一の救いとなっているんだろうけど、それにはストレス解消とかそんなものではなく、自分を取り囲む世界と戦っているような、そんな風に感じました。2017/12/16
ららぴぴ
11
15歳で書いたのかー。大人になるという事はやはり「切り捨てて進む」事が出来るかだと思う。主人公の周りの人が嫌な感じの奴ばかりで、思春期の閉塞感も合わさって明るい気持ちで読めなかったけど、これはこれで良い。次作はどんな作品になるのか興味がある。2016/08/26
そのぼん
9
主人公の女の子と大人たちの温度差というか、ギャップが面白かったです。2012/02/06