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ページをめくる指

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  • サイズ A5判/ページ数 155p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784309013756
  • NDC分類 019.5
  • Cコード C0095

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

19
小説家であり、児童文学についての批評でも知られる著者がビアトリクス・ポターのピーターラビットの絵本やウォージントン兄弟のくまさんシリーズを題材に、独自のユニークな視点から絵本を紹介する24編のエッセイ。絵本の写真をたくさんちりばめたかわいいデザイン。2000/10/23

あ げ こ

13
魅惑の絵本たち。ページをめくる指の楽しさを伝え、伝え続ける事が出来るだけの強靭さを備えた、魅惑の…。何よりも読み手と親密である事の強さを思う。読み手との間に、親密で幸福な時間と空間を生み出す事が出来る絵本の強さ、限りない魅力を。親密であると言う事。読む喜びに、ページをめくる楽しさに満ちていると言う事。驚くほどに丁寧であり、丹念であり、緻密で繊細で、ささやかで細かくて、豊かな広がりと膨らみを持つと言う事。近しくて馴染みある、あらゆる感覚、柔らかさや温かさと言った快と、怖さや不安と言った恐れをも含むと言う事。2020/09/16

あ げ こ

12
絵本の世界。やがて愉悦となるもの達。いつか思い出す時。熱く込み上げて来るもの達。忘れては思い出し。思い出すと言う甘美な瞬間を、幾度となく体験する為に忘れては。当然のごとく思い当たり。繰り返し反芻する事になるもの達。今初めて出会い。ゆっくりと蓄える。今再び出会い。ゆっくりと堪能する。ページをめくる喜び。甘く、慕わしく、密やかなあの喜びは。ページをめくる、”今”だけのものではなく。また次の物語へと繋がって行くもの。やがて再び同じ物語へと私を導き。懐かしさで、愛おしさで、或いは驚きや失望で、私を一杯にするもの。2017/09/20

カツェ

2
絵本の1ページに描かれた絵を的確に描写していく、カメラがページをなめるような文章の流れがとても気持ちいい。絵もテキストも、そこにあるものをちゃんと見る眼のよさ。鈴木一誌のレイアウトも遊びがあっていい。 2020/04/15

そのじつ

2
実を言うと金井美恵子さんの文を読むのはこれで2回目。1センテンスが長く、思考がクルクルと撚り合わされてゆくのを辿る様な文体が新鮮で面白く感じた。子どもに施すべき教育としての「絵本」といったアプローチは取り払い、絵画と文学で構成された総合芸術を扱う、といった趣の一冊。物語から象徴的なパーツを取り出して分析したり論じるような月並みさとは遠く、金井さん自身の持つ感触から紡ぎ出される洞察が素晴らしく冴え渡っている、爽快な本。まだ読み途中なのですが、ご紹介いただいたfonfonさん、ありがとうございました!2012/07/10

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