感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Don2
10
インダストリアルデザイナーという仕事を作ったローウィのエッセイ集。私は彼をデザインの良さを判定するモデルであるMAYA理論をつくった人として知り、デザイン論を期待して読んだのだが良い意味で裏切られた。もちろんMAYA他、デザインの議論も緻密で読んでいて唸らされるのだが、現場現物主義で製造ラインまで見に行く仕事スタイルや、シンプル化によるコスト削減をデザインの中心的役割と置くプラグマティズム、アメリカに魅了されたフランス人の目線での'30年代米国の生活様式など、多面的な魅力のある良質なエッセイ集である。2022/08/27
doji
1
インダストリアルデザイナーとして、それこそインダストリアルそのものが発達していく時系列を併走して活動していたローウィの軌跡が、ある意味では産業史そのものになるのだなとおもう。機関車のデザインを手がけるときの迷いのない氏の目線や、さまざまなもののデザインをするなかで颯爽と領域をまたいでいくのも読んでいて気持ちがいい。語り口も軽妙でよかった。2019/11/21
delindein
1
世界最初の商業インダストリアルデザイーナーと言われるレイモンド・ローウィの自伝。デザインに対する考え方のエッセンスがいっぱい。