内容説明
イギリスは都市を捨てて、自然破壊を広げつつある。取り残された都市では犯罪と渋滞がはびこり、社会の格差も深刻になりつつある。この傾向を押しとどめるにはどうすればいいだろうか?イギリス政府の緊急都市問題対策本部、アーバン・タスク・フォースでの経験を経て、建築家リチャード・ロジャースと研究者アン・パワーが、現在の都市問題を明らかにし、根本的な解決策を提案する。郊外へのスプロール、エネルギーの濫用、環境破壊、疲弊した中心市街地、隔絶したコミュニティといった問題は、消費の少ないコンパクトな生活へとわれわれを向かわせつつある。この小さな国イギリスは都市を必要としているのだ。本書は、好評を博した「都市この小さな惑星の」の続編として、建築的な観点と社会学的な観点を結びつけようとするものである。われわれは、次世代へと都市と土地を手渡していかなくてはならない。そのためには、都市や土地政策が機能していなくてはならないのだ。
目次
1 イントロダクション―都市の未来をどうするのか?
2 社会の変化と断片化
3 郊外への脱出とコンパクトシティの衰退
4 都市と交通
5 都市と環境―なぜ変化が必要なのか
6 中心市街の再生―きめ細やかな都市
7 都市を機能させるために
8 都市と市民
著者等紹介
太田浩史[オオタヒロシ]
1968年東京都に生まれる。1993年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。1993~98年東京大学生産技術研究所助手・キャンパス計画室助手を兼任。2000年~デザイン・ヌーブ共宰。2003年~東京大学国際都市再生研究センター特任研究員
樫原徹[カシハラトオル]
1972年兵庫県に生まれる。1996年京都大学工学部建築学科卒業。2000年~デザイン・ヌーブ共宰。慶応大学、横浜国立大学非常勤講師。2001年東京大学大学院工学系研究科博士課程中退
桑田仁[クワタヒトシ]
1968年埼玉県に生まれる。1991年東京大学工学部都市工学科卒業。1995年東京大学大学院工学系研究科博士課程中退(工学博士)。~芝浦工業大学助教授
南泰裕[ミナミヤスヒロ]
1967年兵庫県に生まれる。1991年京都大学工学部建築学科卒業。1997年東京大学大学院工学系研究科博士課程中退。~アトリエ・アンプレックス設立。2000年~東京外国語大学非常勤講師。2004年~明治大学非常勤講師
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