内容説明
役に立つ日本語史入門。身近な疑問を着実に育て、日本語運用のメカニズムに迫る。数々の新見を平明に提示した、日本語史研究の新しい波。
目次
0 イントロダクション―日本語史の知識はどのように役立つか
1 日本語語彙の構成
2 借用語間のバランス
3 言語変化を説明する―怪しげな説明から合理的説明へ
4 音便形の形成から廃用まで
5 日本語の色名
6 書記テクストと対話する
7 係り結びの機能
著者等紹介
小松英雄[コマツヒデオ]
1929年、東京に生まれる。現在、(台湾)東呉大学客座教授。筑波大学名誉教授。文学博士
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感想・レビュー
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mimm
5
「青信号はなぜアオなのか」の副題につられて手に取ったら、いわゆるコトバの雑学本でなく、何だろう、教科書というかおベンキョウ的な内容。でも文法やら活用形やら難しいはずなのに、分かりやすくて読みやすい。頭もこんがらがらなかった!今まで読んだ雑学本は何だったの?!と目ウロコの一冊でした。この方の著書、もっとたくさん読みたいです。読後、ら抜きコトバに対して抵抗がなくなる自分がいました・・・。2011/08/02
ちー
1
読了。2014/01/07
寿児郎
0
前著『日本語はなぜ変化するか』(1999)と同様、日本語史をテーマとした準専門書。 ただし、前著が助動詞ユ・ル・ルル・レルを1本の大きな柱として日本語史を検討したのに対して、本書(2001)は「ハ行子音の変化」「音便形」「色名」「係り結び」など、様々なテーマを取り扱っている。 また、従来の「国語学」的な言説に対する批判が前著より多いため、前著よりも刺激的で読みやすいだろう。 日本語の歴史を体系の中で捉える姿勢は一貫しており、研究の方法論として読むこともできる。日本語史に興味のある人はぜひとも読んでほしい。2018/03/09