出版社内容情報
音楽的な演奏とは何か、そのためのファンタジーとイメージ作りを学ぶ本。とかく苦手になりがちな「音楽表現を豊かにする」方法。
タイトルの通り、音楽的な演奏とは何か、そして音楽的な演奏をするためにはファンタジーとイメージ作りが大切、その作り方を学ぶ本。よく、音楽家は技術だけでなく芸術的知識やセンスも必要と言われるが、たしかに人を感動させる音楽を演奏するには、技術のほかに豊かな表現力が必要。では、その表現力を付けるには、具体的に何をすればいいか、ここで悩んでしまう人は多い。音楽史の把握、作曲家の理解、作品研究、音色とタッチ、音型・音程・調性の意味、複数のエディションにあたることetc。本書は基本はバッハとし、バッハからベートーヴェン、ショパン、シューマン、ブラームスらの豊富な譜例を基に、曲の解釈や自分のファンタジーとイメージを膨らませる方法を手引きする。日本人ピアニストに言われがちな、指は回るが面白みに欠ける演奏という評を克服。苦手な「音楽表現を豊かにする」方法を、この1冊で。
序:音楽的な演奏のために
第1章:まずバッハから
1.バッハの技の秘密 2.インヴェンションの仕掛け 3.恐るべき可能性を秘めた「インヴェンツィオ」 4.作品に秘められた「声」 5.音楽の「コトバ」
第2章:「愛の6度」を知っていますか
1.音楽の約束事 2.シューマンに見る「愛の6度」 3.クララを飾る愛の音型 4.「愛の6度」あるいは花開く反行形 5.「嘆き」の音型を読む
第3章:ショパンとリストのファンタジー
1.ショパンに刻まれた祖国の運命 2.語り尽くせぬショパンの悲劇 3.演奏者の解釈と聴き手の需要 4.現代へ先駆けたリスト
第4章:ショパンとブラームスのバラード
1.音楽と文学の関わり 2.リトアニアの悲劇 3.水の精の物語 4.ポーランド愛国の詩 5.バラードに聴くブラームスの精神生活 6.ブラームス晩年の作品
第5章:ファンタジ―の翼を広げて
1.絵画の描写と音楽の描写 2.ドビュッシーの音楽と絵画 3.音楽の原点はやはりバッハ 4.音楽の性格を決める要素
【著者紹介】
1933年鹿児島生まれ。音楽社会学専攻。早稲田大学大学院博士課程修了、ウィーン大学、ウィーン国立音大留学。鹿児島短期大学教授、東邦音楽大学教授・理事、九州大学客員教授等を歴任。現在ウィーン・メロス音楽研究所代表。霧島音楽祭創設。オペラ普及活動により第1回音楽之友社賞共同受賞。「音楽の友」「音楽芸術」「ムジカノーヴァ」「ショパン」等の雑誌、新聞、CD解説などに多数執筆。
内容説明
「感動」を、忘れていませんか?日本人の演奏は指が回るが面白みに欠ける、こんな評はもう返上!感動を生みだすために、演奏家には表現能力が求められているのです。たとえば曲のなかの、音型、リズム、テンポ、調性の意味を見つける…。ちょっとしたキッカケで、苦手な表現力も身につきます。
目次
序章 「音楽的」な演奏のために
第1章 まずバッハから
第2章 「愛の6度」を知っていますか
第3章 ショパンとリストのファンタジー
第4章 ショパンとブラームスのバラード
第5章 ファンタジーの翼を広げて
著者等紹介
野村三郎[ノムラサブロウ]
早稲田大学大学院博士課程修了、ウィーン大学、ウィーン国立音楽大学に留学。鹿児島短期大学、東邦音楽大学教授・理事、九州大学客員教授など歴任。霧島国際音楽祭創設。第1回音楽之友社賞共同受賞。現在ウィーン・メロス音楽研究所代表、早稲田大学エクステンションセンター講師。ウィーン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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