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出版社内容情報
【セールスポイント】
インターネットの技術的・社会的な考察とその現状をレポート!
【発刊の目的と内容】
全世界でそのユーザー数を急速に伸ばしつつあるインターネットは、個人のコミュニケーション手段としての用途はもとより、ビジネスの創造の場としても有望視されている。本書は、巨大化するインターネットが抱えるさまざまな技術的問題点や、新しい通信技術の状況、プロバイダに求められる技術やサービス、そしてインターネットがもたらすであろう生活様式や組織への影響など、インターネットを利用していくうえでの必要な知識を解説。
【購読対象者】
インターネットに興味をもつネットワーク技術者
企業におけるネットワーク管理者
【詳細目次】
1章 変貌するインターネット
1.1 コンピュータネットワークによる情報の共有
■コンピュータとコンピュータネットワーク
■コンピュータネットワークがもたらした情報の共有
■距離を越えた「場」の共有を可能にするネットワーク
■ネットワークで変わる「文書」と手紙
■ネットワークによる共同作業の効率化
■ネットワークを通じた活動参加-テレワーキング
1.2 電気通信ネットワークとコンピュータの融合
■モールス符号からインターネットへの道
■デジタル通信とアナログ通信の違い
■コンピュータネットワークが広げるコンピュータ自身の世界
1.3 世界最大のコンピュータネットワーク、インターネット
■パケット通信ネットワークとインターネット
■立ち上がりの遅かった日本のインターネット
■インターネットの面白さはその柔軟さにある
■変貌するインターネットを深く知るために必要なもの
2章 文字メディアからマルチメディアへ
2.1 インターネットとリアルタイム通信
2.1.1 リアルタイム性とインターネットとの矛盾
■リアルタイム処理をコンピュータで実現するには
■現在普及しているコンピュータでのリアルタイム処理の難しさ
■正確な伝送か、リアルタイムな伝送か
2.1.2 インターネットはテレビになれるか?
■動画を送るために必要な帯域
■インターネットでテレビと同じことをするのは実用的とはいえない
■ユニキャストの限界とマルチキャスト技術の可能性
2.1.3 インターネットでの音声と音楽の伝送
■音声伝送の現実性と品質
■音声伝送のために必要な技術
■インターネットと通信カラオケ:演奏情報の伝送
2.2 WWW、Javaとその将来
2.2.1 WWWが変えたインターネット文化
■ WWWの特徴
■WWWの情報の本質:特定分野の情報発信
■検索エンジンと情報のプライバシー
■マスメディア化したインターネットと「視聴率」
■電子ダイレクトメール:spamming
2.2.2 WWWが抱える技術的問題
■WWWがインターネットに課した負荷
■HTMLの環境依存と可読性
■エンコーディングの問題
■WWWの構造的限界
2.2.3 WWWが広めた言語:Java
■Javaとは何か
■実行環境としてのJava
■Javaがもたらすもの
■ネットワークコンピュータの理想と現実
2.3 エレクトロニックコマース(EC)の現状と未来
2.3.1 ECの仕組み
■電子財布方式
■First Virtualの間接決済方式
■少額の電子課金方式
2.3.2 ECの抱えるリスク
■ECとセキュリティ技術のリスク分析
■ECとインターネットの信頼性
■ECと信用の問題
2.3.3 ECはビジネスを変えるか?
■ECがもたらすサービス産業としての銀行
■ECでますます重要になる与信業務
■スモールビジネスとEC
3章 インターネットのセキュリティ
3.1 ファイアウォールとインターネット
3.1.1 インターネットのセキュリティ上の問題
■研究開発システム故の放任主義
■パケット通信は物理的セキュリティしか向上させない
■UNIXとインターネットのセキュリティ
■パソコンによる新たなインターネットへの脅威
3.1.2 ファイアウォールの原理
■ファイアウォールを設置する前の準備
■パケットのスクリーニングによるアクセス制御
■代理サーバ: アプリケーション層での中継
■ファイアウォールの構成例
3.1.3 ファイアウォールでの制限事項
■ファイアウォールが各サービスに与える影響
■ファイアウォールで守れないもの
3.2 プライバシー保護の技術
3.2.1 暗号化とその応用
■何を防ぐ必要があるのか
■慣用暗号と公開鍵暗号、そしてその実装
■デジタル署名とメッセージダイジェスト
■公開鍵暗号での公証人
3.2.2 暗号技術をどこに使うか
■暗号化電子メール
■暗号化WWW
■ワンタイムパスワード
■その他の暗号化の方法
3.2.3 暗号強度と政治的事情
■暗号強度の評価
■国家による暗号利用の制限-国際共通暗号を目指して
3.3 インターネットとイントラネット
3.3.1 イントラネットとは
■イントラネットという言葉の起こり
■伝統的MISからイントラネットへの移行
3.3.2 イントラネットの目指すもの
■イントラネットの原点はインターネット
■プライベートな相互接続の有用性
3.3.3 インターネットとイントラネットの共存
■組織内ネットワーク構築と情報共有の技法
■組織外とのネットワーク接続と情報共有の技法
3.3.4 イントラネットの今後
4章 生活基盤となるインターネット
4.1 テレワークと生活様式の変貌
4.1.1 あるインターノートの一日
■テレコミューティングは在宅勤務ではない
■文書連絡などの事務作業はインターネットの活用でかなり効率化できる
■電子メールが可能にした効率的なテレワーク
■インターネットの便利さは世界中からアクセスできるところにある
■WWWから得られる情報は分野を絞って活用すべし
■インターネットは他のメディアの代わりではなく、独立したメディアである
■伝票と印鑑がテレコミューティングの普及を阻害する
■「その場にいる」ことを強制する慣習や法律の弊害
4.1.2 テレコミューティングのためのインターネット技術
■メタル線で可能なインターネット通信128kbps)の限界
■IWE'96での128KTTH実験
■自宅に専用線を引くときの課題
■ダイヤルアップ環境での128kbps
■仕事のためのネットワークを構築しよう
4.2 これからのプロバイダに求められる技術とサービス
4.2.1 インターネットプロバイダの仕事
■「インターネットへの接続性」とは
■インターネットとはプロバイダのネットワークの集合である
■プロバイダはインターネットの全ての部分と相互接続する
■プロバイダは透過的なネットワークサービスを提供する
■プロバイダは常時接続可能なネットワークサービスを提供する
■プロバイダは通信サービスである
■接続性を実現するための技術
■インターネットの接続に必要な要素技術
■プロバイダに要求される技術力の中身
■サービスプロバイダ(ISP)とプレゼンスプロバイダ(IPP)
■WWWと共に台頭したプレゼンスプロバイダ
■プレゼンスプロバイダの今後の可能性
4.2.2 インターネットプロバイダの問題点と今後の課題
■国外流出するIPPと国内ISPの空洞化
■乱立する国内ISPの行方
■プロバイダに関する日本の規制とその悪影響
4.3 インターネットと言論の自由
■既存政治勢力によるインターネット社会への干渉
■プロバイダと言論の保護
5章 巨大化するインターネットとその技術
5.1 IPアドレス、ドメイン名そして電子メール
5.1.1 IPアドレスの仕組み
■IPネットワークと物理ネットワーク
■IPアドレスとネットワークとの対応
■IPアドレスの割り当て方
■プライベートアドレスとその使い方
5.1.2 ドメイン名システム
■ドメイン名の構造
■ドメイン名と現実資源との対応
■ドメイン名システムの技術的展望
■ドメイン名に関する政治的紛争
5.1.3 電子メールの配送
■電子メールの基本的概念
■DNSサーバとMail Exchanger(MX)による電子メール配送
■インターネットでの電子メール配送の問題点
5.2 経路制御技術
5.2.1 経路制御の基本的な考え方
■IPネットワークでの経路制御の考え方
■ICMPによるネットワークの状態通知
■AS(Autonomous System)の考え方
5.2.2 AS内部の経路制御
■代理ARPによる複数の物理ネットワークの統合
■CIDRとVLSMによるネットワークの分割と経路の集成
■動的経路制御
■距離ベクトル経路制御
■RIPの仕組み
■RIPでの障害発生時に起こる問題
■リンク状態経路制御
■OSPFの仕組み
■OSPFでのネットワークの扱い方
■OSPFのその他の機能
5.2.3 AS間の経路制御
■ポリシーの導入
■BGP4の仕組み
■IDRPの仕組み
■インターネットでの経路制御の課題
■爆発するインターネットの経路情報
5.3 次世代インターネットプロトコル
5.3.1 なぜIPv6が必要なのか
■IPv4の最大の問題点:アドレス空間の不足
■IPv6決定までの道
5.3.2 IPv6の基本仕様
■アドレス空間の表記
■アドレス空間の使い方
■IPv6のヘッダの形式
■IPv4ヘッダからの変更点
■拡張ヘッダが提供する機能
■IPv6のセキュリティ
■隣接ノードの自動検出機能
■IPアドレスの自動設定機能
■動的に変化するIPv6のアドレス
5.3.3 IPv4からIPv6への移行と課題
■マルチプロトコルネットワークとしてのインターネット
■IPv4からIPv6への移行
■IPv6への移行で解決しない問題
■それでもIPv6はやって来る
5.4 大規模通信技術とインターネット
5.4.1 現在のインターネットのシステム的限界
■光の速度の制約
■再送要求がもたらす伝送速度の制約
5.4.2 インターネットから見たATM
■同期通信モードからATMへ
■ATMの基本的な仕組み
■ATMARPのメカニズム
■捨てられるATMセルによる通信障害の可能性
5.4.3 より広範なアクセスのために
■ケーブルテレビを使ったインターネット
■無線によるアクセス
■より広いアクセス実現のための社会的問題
内容説明
本書にはインターネットの全貌を知るうえで必要なプロトコルと技術、そして社会的背景を著した。より広く深くインターネットを知りたいプロフェッショナル達に本書を捧げる。
目次
1章 変貌するインターネット
2章 文字メディアからマルチメディアへ
3章 インターネットのセキュリティ
4章 生活基盤となるインターネット
5章 巨大化するインターネットとその技術