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内容説明
勉強ができる、できない、成長する意欲の有無の原因はなんでしょうか。読む能力、書く能力、計算する能力はどの子も必要な基礎学力の3つの源泉であり、日常の生活と深いかかわりをもっています。この3つの能力を、しっかりした自律性と他人への思いやり・愛情とともに、確実に育てていく手がかりは、楽しい家庭教育の世界に豊かに秘められています。どの子にも、自信と誇りをもって自立して生きてほしいと願う、すべての親と教師に、本書は恰好の案内書となるでしょう。
目次
第1部 見えない学力をゆたかに
第2部 見える学力を着実に伸ばす
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koheinet608
14
50回以上重版されている教育論です。これほど長く読み継がれてる教育論は、なかなかありません。著者の岸本氏は、 百マス計算の生みの親だったとは。。 この著作の中で、ある留学生(30年前)が、日本の学生を見て、なんで、ナンパや車、遊びばかりしているのですか? あれではいつか、国がダメになってしまいますよと記述があります。 それから数十年後、まさに、完全にダメになっています。 予想的中です。日本は完全な斜陽国家になってしまいました。最近発表された科学技術白書17年度版でも、その凋落がよくわかります。 2018/07/06
lila*
8
【母から】私が生まれた頃に父が買ってきたらしい。80年代の本だけど、学校教育のあり方について、今でも言われていることが同じように問題提議されてる。全体的な内容としてはえらく断定的で、読んでいて素直に受け入れにくいとこもあるし、時代的に違ってきているなと感じるところも多々。ただ根本的なところでは納得ができるのは、この本を読んだ両親に育てられたからかな?でも、書かれてることをほぼ実践してない気がするウチの両親(笑)そして小学生対象に書かれている本書は中学生になった我が子も微妙に対象外(笑)2016/06/22
水無月十六(ニール・フィレル)
7
幼い頃にドラゼミをやっていたのだが、その総監修を務められていた岸本先生による家庭教育、基礎学習の必要性を説いた本。自身がここに書かれている内容を実践されて育ち、概ね書かれていた内容と同じような効果、影響が出ていると感じるので、極論に見える箇所ももちろんあるが、間違ってはいないと思う。ただこれは全員に当てはまる実践ではないはずなので、一つの方法として知っておくくらいにしておかないといけない。睡眠だけでは脳の疲れは落ちない。よく遊びよく学べは科学的にも証明できることなのだろうと思う。2016/03/24
jackbdc
5
約40年前に書かれた古典を初見。著者は100マス計算の生みの親。誕生エピソードも収録されており興味深い。最も印象に残ったのは著者の基礎学力(読み・書き・計算)偏重の立場。本書はゆとり教育極初期に書かれたものだが、著者は基礎学力重視の視点から、ゆとり教育化により基礎学力向上に割ける時間数が減少する事により進度が早まり、落ちこぼれ生徒の発生が不可避と断言。ゆとり教育化を厳しく批判していた。ベテラン教員としての経験に裏打ちされた主張なのだろう。個人的には一斉授業の構造的限界、授業システムの問題だと思えるのだが。2021/12/22
浅海
5
ガキ大将のくだりなど、考えが合わないところもあるが、読み書き計算が学力の基礎であり、それをどう高めていくかという方法は参考になる。まだ息子は2歳半なので大部分は先の話ではあるけど、普段から誠実に話しかけ語彙力をふやすことを意識してみたり、たくさん本を読みきかせたり、また、テレビの視聴時間を減らすなど今からでも始められる事もある。この方法が絶対の正解では勿論無いのだろうけどためしてみたい。2017/12/31