内容説明
アイルランド系労働者の貧しい家庭に生まれながら、ケンブリッジ大学の俊秀としてイギリス・エスタブリッシュメントの世界に入ったイーグルトンが、カトリック修道院で過ごした少年時代から逸話に富んだ学生時代までの思い出を縦横に語る。
目次
第1章 終身刑囚
第2章 カトリック教徒
第3章 思想家
第4章 政治家
第5章 敗者
第6章 大学教師
第7章 貴族
著者等紹介
イーグルトン,テリー[イーグルトン,テリー][Eagleton,Terry]
1943年生まれ。ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジで学ぶ。オックスフォード大学英文学教授を経て、現在はマンチェスター大学文化理論教授
滝沢正彦[タキザワマサヒコ]
1940年生まれ。富山県出身。東京大学文学部卒業、同大学院修士課程修了。国学院大学助教授、一橋大学教授を経て現在昭和女子大学教授。日本ミルトン・センター会員
滝沢みち子[タキザワミチコ]
東京都出身。東京大学文学部卒業。都立南高等学校および同九段高等学校教諭として26年勤務。東京女子大学大学院中退。ヴァージニア・ウルフ協会会員
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感想・レビュー
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ジュン
3
テリー・イーグルトン『ゲートキーパー』。ほとばしる知性。現代においてマルクス主義者であることはどういうことなのか。キリスト教の束縛の強いヨーロッパにおいては、知的であることは自らの育ちや教養に染みついたキリスト教からの距離を知ること。深い問いかけや判断を強いられものなのだろう。2018/07/18
ジュン
0
テリー・イーグルトンの自伝。彼が小さいころカトリック女子修道員の門番をしていたことやカトリック批判の強さに驚かされる。 キリスト教でもプロテスタントでもその「束縛」の強いヨーロッパにおいて、知的である事とは自らの育ちや教養に染みついたキリスト教からの距離を知ること。深い問いかけや、判断を強いられものなのだろう。 キリスト教から離れる、無神論となることを決断した層がいることがヨーロッパの価値の強さを支えているのかもしれない。2016/01/19