内容説明
「ITの重要性は低下している」。かつてのITは、ライバルに対して優位に立つために活用できるような専有技術であった。しかし今では、「競争に参加するすべての企業が共有するインフラ技術」へと姿を変えた。私たちは、ビジネスにおけるITの歴史の転換点に近づいている。もはやコモディティ(必需品)となった情報技術への投資は無用と説く、全米で大きな論争を巻き起こした問題の書、ついに邦訳。
目次
第1章 テクノロジーの変容―新しいビジネス・インフラの登場
第2章 線路を敷く―インフラ技術の本質と進化
第3章 完璧なまでのコモディティ―コンピュータ・ハードウエアとソフトウエアの宿命
第4章 優位性の消滅―ビジネスにおけるITの役割の変化
第5章 企業戦略の崩壊―ITインフラが既存の競争力を破壊する
第6章 「金食い虫」を手なずける―IT投資とマネジメントをめぐる緊急の課題
第7章 夢からさめて―技術の変化の正しい読み方
著者等紹介
カー,ニコラス・G.[カー,ニコラスG.][Carr,Nicholas G.]
ダートマス大学で学士号を、ハーバード大学で修士号を取得。1997年から2003年にかけて、『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌の上級編集者を務める。現在は、ビジネス・ライターとして、経営戦略・情報技術やその相互関係などを主なテーマに、『フィナンシャル・タイムズ』紙、『ボストン・グローブ』紙などで執筆活動を展開している。また、「インターネットと社会に関するハーバード会議」「ハーバード・ビジネススクール 戦略とビジネス環境会議」といった会議でも、講演を行っている
清川幸美[キヨカワユキミ]
香川県小豆島生まれ。津田塾大学国際関係学科卒業。メーカー勤務を経て、翻訳に従事
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