出版社内容情報
宋江、呼延灼に梁山泊への入山を請う。
「悪政に泣く住民たちは数百万。なにとぞ梁山泊に入山し、悪政をただし、平和な大宋国にするためにお力をお貸しくだされ」
呼延灼は梁山泊を取り囲んで兵糧攻めにするが、その間に梁山泊では轟天雷が大筒を完成させ、さらに連環砲までも作り上げていた。
水辺にひそんだ梁山泊軍は、官軍を水中に引き込む。
鉄の鎧をまとった官軍は、水死体の山を築いた。梁山泊討伐軍は壊滅し、青州に逃れた呼延灼は、知事から桃花山、二竜山、白虎山の山賊討伐を頼まれる。
呼延灼に攻められた桃花山の首領李忠は、二竜山に助けを求めた。
二竜山の首領は魯智深と楊志だった。
目次:
第27章 官軍敗走
第28章 呼延灼青州に向かう
第29章 三山連合軍
第30章 奇略
第31章 おとずれた不幸
第32章 河北の玉麒麟
水滸外伝 八臂哪タ項充の巻
付録
水滸伝関連地図
水滸伝ビジュアル 東平湖と石碣村を訪ね阮三兄弟の子孫に会う 文・後閑英雄 写真・浦充伸
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤枝梅安
22
強い武将があっけないほどに簡単に次々に梁山泊に入ってくる。政府高官や地主たちの横暴がそれ程酷かったのだろうなぁ、と思う。 北方さんの「水滸伝」はもっといろいろなエピソードが挿入されていて、進みがゆっくりだったな。 この巻の「外伝」は項充。このシリーズに出てくる女性はたいてい悪役。男が女に騙される、というのはいつの時代でも同じ?2010/10/16
gtn
18
梁山泊にも、不運はある。人徳ある晁蓋という首領を喪ってしまった。だが、呼延灼など、敵さえも味方に引き入れ、更に、玉麒麟こと、豪傑魯俊義を招く。これも、すべて、一部の腐った者に苦しめられる万民を救うという大義を果たすため。そのためには、異体同心が必要ということを、梁山泊の一人ひとりが分かっている。2023/09/09
ヤギ郎
11
シリーズ第5巻。散らばっている山賊たちが梁山泊に集まってくる。梁山泊に暮らすアウトローたちを率いていた晁蓋が亡くなった。次のリーダーが求められるなか、盧俊義の名前があがる。騙すような方法であるけど、盧俊義の心を梁山泊に引き付けた。2021/08/06
白義
3
呼延灼将軍との戦いを機に初期からいた人物が続々梁山泊に集う胸熱回。盧俊義の引き止め方が無理やりすぎて逆に笑える。こういうおおらかな図々しさ、侠気は無性に中国小説っぽいなあと感じる。今回の水滸外伝は前巻の話のバージョン違いみたいなものなのかな。梁山泊の浪漫さがひしひし伝わってきた2012/11/03
hibimoriSitaro
1
再読。2002年9月初版。宋江の来てからというものお留守番の多かった晁蓋が久びさに討って出たところが矢傷を受け,何とか梁山泊に逃れたものの恢復かなわず憤死してしまう。Oh.... 2016/02/24